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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
ここは海鳴、始まりの街 〜喫茶翠屋の喜劇編〜
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、主はやてと出逢うことのできた世界だ。感慨深い、と思っている」

リエイスさんは大きく深呼吸して、「また来ることが出来てよかった」って微笑んだ。私たちは道場を出て、まずは高町家が経営してる喫茶翠屋へ向かうことになる。翠屋に向かう途中、

「視線が痛いんだけど・・・」

ルシルが悲痛に満ちた声でそう呟いた。当然私たちは原因を知ってる。ルシル君以外はみんな女性。ザフィーラは子犬フォームになってるから除外。自分で言うのも何だけど、今ルシル君の周りに居る私たちは結構な美人だと思う。
そこにたった一人だけ男性のルシル君が居る。以前はそういうのに鈍感だった私だけど、今なら判る。ルシル君は周囲の男の人からものすごい嫉妬に満ちた視線を受けている。

「大丈夫? ルシルパパ」

「あ、ああ。ありがとうヴィヴィオ。私は大丈夫だ」

ヴィヴィオの何気ない、ルシル君を思っての優しい一言。それが周囲にどう捉えられるか。ザワッと周囲の空気が妙な方向に変わったのが肌で判った。ヴィヴィオもすでに実戦を経験済みだから、周囲の空気が変化したことに気付いたみたい。私の左手を握る右手に力が込められた。

「おいおい、何か殺気だってんぞ周囲の男共」

ヴィータちゃんが頭の後ろで手を組みながら、呆れたように周囲を見回した。シグナムさんの「追い払うか?」っていう言葉に、「ダメですよシグナム」って止めに入るリイン。
そこにルシル君が「仕方ない」と嘆息して、見てんじゃんねぇよって視線を怨嗟の声を呟いてる男の人たちに向けた。ルシル君の本気の視線を受けて、逃げ出さない人はそうはいない。私たちを変な視線で見ていた男の人たちは一目散に逃げ出した。

「ルシル君、さすがに素人さんにあんな殺気をぶつけちゃダメだよ・・・」

私はルシル君をそう窘める。さっきまでの状況なら仕方ないかもだけど、でも今のは本気入り過ぎ。そんなこんなで男性を追加しようということでザフィーラに人間形態になってもらって、私たちは翠屋を目指す。
その道中、ルシル君は「あ、あの古本屋はもうないんだな」「公園だったのに今はマンションか」「お、懐かしい」って一喜一憂、ちょっと子供っぽかった。そして一年以上ぶりの翠屋に到着。私を先頭として翠屋に入る。

「お、なのは。おかえりっ」

「うん、ただいま、お父さん」

出迎えてくれたのはお父さんだ。昨日帰ることを連絡しておいたから、私たちに驚くことはなかった。フェイトちゃん達はそれぞれお父さんと挨拶を交わして、店の奥の席に向かう。ここで問題が発生。フェイトちゃんが行って、一番最後になった私とヴィヴィオとルシル君。
お父さんの視線がルシル君に向く。この時、私はつい忘れてしまっていた。お父さんもルシル君のことを憶えてないってことに。あれだけフェイトちゃんと心
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