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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第49話 カーニバル
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ーハルトは呟いた。
「………なるほど。しかし優秀なデバイスみたいだね」
「あんたが真白ちゃんのお父さんか?」
エローシュが確認すると眼鏡をかけた男は自分の顔を引っぺがえした。
「あっ………」
その顔は先ほどの顔とはうって変わって真白が前にエローシュに見せた写真の男の顔となった。
「お父さん!!」
「雫!?まさか彼と一緒だったとは………!!」
いきなり出てきた娘に驚いたリク。
「お父さん、ずっと探してたんだよ!!どこ行ってたの!?」
そんなリクに目に涙を溜めながらそう訴える様に叫ぶ真白。
「私は………私自身がやって来た行いを清算するために行動してきた。そしてその事にお前達を巻き込みたくないと思い、雫達の前から消えたんだ。………もっともお前が魔法を知り、スカイシャインを持っていると言う事は、結局巻き込んでしまい、終いには魔法の世界に関わらせてしまった。済まなかった、雫………」
「お父さん………!!」
そう言ってリクに抱き付く真白。
「済まなかったな………」
リクも優しく真白を抱き締めた。
「結果はどうであれ、取り敢えずちゃっかり機動六課に入った目的はわりと簡単に達成出来たな………」
「ほう、そんな理由で魔導師になったのかお前」
1人言を呟いていたつもりが、隣でいつの間にか親子2人を見ていたバルトマンに話しかけられた。
「まあね。………まあそれでもエリオは元々魔導師になりたかったみたいだし、キャロちゃんも強くなりたいって思ってたからOKだけどな」
「エリオって言うのは確かあの前線で戦っていたガキか。まだ青臭い甘っちょろいガキだが、ああいったガキは将来かなりの腕になるだろうな」
「バルトさんも将来を楽しみにしていたな………」
「あいつを俺と一緒にするんじゃねえ」
「あだっ!?」
げんこつを落とされ、しゃがみながら痛みの悶えるエローシュ。
「何も殴ることは………」
「てめえみたいなガキは言っても駄目そうだからな」
「暴力反対………」
とブツブツと訴えるエローシュだが、当然バルトマンが謝ることは無かった。
「リク」
「ん?どうしたバルトマン?」
「お前との協力関係もここまでだ」
「なっ、何を言っているんだ!?」
驚きながらも優しく真白から離れるリク。
「お前の目的はあくまで冥王教会の組織壊滅だったはずだ。クレインを殺すのはお前の目的じゃ無い」
「確かに冥王教会が壊滅した今、私の命を狙う者は少なくなっただろう。だがクレインもベヒモスを狙って家族を襲う可能性だってあり得る」
「それは無い。やつにとってベヒモスは興味の対象じゃ無い。それに奴なら自分自身で作ることだって可能な筈だ」
「いや、だがここまで来て………」
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