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魔法少女リリカルなのは平凡な日常を望む転生者 STS編
第49話 カーニバル
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そう言って食い下がるリク。
リクとしてもここまで協力してくれたバルトマンに最後まで協力したいと言う気持ちであるが、バルトマンの考えは変わらなかった。
「来たからこそここまでで良い。これ以上手を染める必要はない。悪人は俺1人で良い………クレインもこの間逃げたマクベスも全員俺が殺す。それで良い」
そんなバルトマンの答えに今度こそ返す言葉を無くしてしまった。
「だからお前は娘と一緒に自分の世界へ帰れ。ウォーレンの様に家族を悲しませる様な事はするな」
「バルトマン………」
そう呟きながら真白の手を離さない様にしっかりと繋ぎ直す。
「全く、君も聞きもしないのに彼の話ばかりだね」
「………んなことは無い」
そう言って互いにクスクスと笑い合い、そして2人とも真面目な顔で見つめあった。
「幸運を祈る」
「ああ、次に会う時は一緒に飲もうぜ」
そう言って互いに握手をした。
「全く、何男同士で熱い友情ごっこしているよ………」
そんな中いきなり男の声で女口調で話しかけられ、皆がそっちに振り向いた。
「えっ、零治さん!?」
そこに現れたのは赤っぽい黒のフード付きのロングコートを着た零治がそこにいた。
「キャロちゃんから今日来るなんて聞いてないけど………」
そう戸惑うエローシュと真白だったが、バルトマンとリクは警戒を緩めなかった。
『なっ………!?あの刀は!!!』
「エクスどうした?」
そんなエローシュの問い掛けを無視してエクスは次元の狭間から現れた。
「聖王器ホムラ………!!」
「あら、私の事知っている子が居たなんてね……あなたもデバイスかしら?」
「真白!!父親を連れて今すぐ逃げろ!!」
エクスが今まで見せたことの無い叫び声で真白に叫んだ。
「えっ!?逃げろ?何で?」
「だって、あれ零治さんじゃないか………えっ?」
エクスに話しかけたエローシュの目の前には零治の持っている刀の先。
しかし突き刺さる寸前でバルトマンが斧で受け止めていた。
「………てめえ何者だ?」
「私?私は佐藤孝介……いえ、有栖零治だったっけ?まあどっちでも良いわ。本当は貴方はついでで、今始末する必要は無かったんだけど………出会っちゃったし、先ずは貴方で肩慣らしさせてもらうわ」
「肩慣らしだと………!!」
そう怒りに満ちたバルトマンの周辺には自身の蓄えていた電気が勝手に漏れ出すほど怒りに満ちていた。
「エクスどう言うことだ………」
「良いから真白達が逃げる時間を稼ぐ!!バルトマンと共闘するぞ!!!」
「わ、分かった。ユニゾンイン!!」
エクスに言われるがまま、ユニゾンするエローシュ。
「テメエ!!誰だが知らねえが覚悟は出来てるんだろうな!!!」
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