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魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
感謝の気持ちはいつまでも
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いいかと。どの世界でも食材は似通っていたようですので」
私は憶えている限りのレシピを主はやてに教える。ルシリオンには後で私から謝っておこう。主はやての興味深々と言った風にメモを取る姿を見ていると今さら、無しです、などとは言えない。シグナム達を買い物に行かせ、私と主はやては私の作った料理を試食。
「うん。なかなかやな。これやったらすぐに上手くなるやろね」
う〜ん、主はやてがそう言ってくれるが、何とも不味くもないし美味くもない。まずい、これではシャマルの料理にケチをつける資格がない。料理の腕を真似たとはいえ、味付けまでは真似できなようだ。なんなんだ、この中途半端さは。いや、それでいいのか。味付けくらいは私だけのモノでありたいのだから。
「主はやて。これからも時間があれば、その・・・」
「もちろんええよ♪ 私からお願いしたいくらいや。すごく嬉しいよリエイス。こうして一緒に料理出来るんが」
主はやてはそう笑って、私の作った料理を食べてくれる。私も微妙な自作料理を食べながら、主に微笑み返す。
「私もですよ、主はやて。私が夜天の書の頃より願ったこの日常。愛おしい家族と過ごす、何でもないですがそれでも幸せな時間・・・」
今こうして私が主はやてや騎士たちと共に過ごすのは奇跡だと言っても過言ではない。多くの助けがあって、私はここに居る。感謝してもしきれない恩だ。
「ホンマに感謝しやなアカンな。セレスにも、シャルちゃんにも、ルシル君にも」
「ですが礼を出来るのは今となってはルシリオンのみ・・・」
主はやて達がルシリオン達と出逢ったこともまた奇跡だ。私たちはどうやら奇跡の叩き売り市場に迷い込んでしまっているらしい。だが、だからこその今なんだ。
「そうやなぁ。近い内にルシル君にはきちんとお礼せなアカンな。いつも言葉だけやし。ちゃんとした形ででも」
「そうですね・・・。ルシリオンに喜んでもらえたらいいな」
さすがにまだ出せないモノだが。しかしルシリオンの記憶の中にあった、“ヴァルキリー”の開いたバースデーパーティ。その中でも不格好な料理もあったようだったが、ルシリオンは気にせずに食べていた。彼は心がこもっていればいい派だ。だから今の私の料理でも喜んで・・・くれるだろうか。
「へ、へぇ。リエイスが料理習いたい理由って、ルシル君やったんやなぁ」
「あ、主はやて・・・?」
そこには妙に迫力のある主はやてが居た。
†††Sideリエイス⇒ルシル†††
「うぉっ!? なんだ!?」
空を翔けていると、全身を駆け抜ける悪寒に襲われた。なんだ、いつだったか同じ種類の悪寒を感じた事があるようなないような。
「ルシル! ボサッとしてる場合じゃないよ!」
――プラズマバレット
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