暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはANSUR〜CrossfirE〜
Last Episode:
輝ける未来への道標
彼の選んだ決別の仕方
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ハンバーグから離れない。やっぱり食べたいんだろうなぁ。アギトも「あたしもいいんだ。相棒(シグナム)の非礼の謝罪だから」とシグナムを視線で射貫く。ヴィータちゃんとシグナムさんが「うっ」とすまなさそうに顔を伏せる。

「リイン、アギト・・・優しいな、ありがとう。本当にありがとうだが、その優しさが今は・・・辛いんだあああああっ!!!!」

えええええええええ!?
ルシル君が勢いよく立ち上がって、食堂から走り去って行ってしまった。それはもう私たちはそれを止めることが出来ないほどの速さで。硬直する私たちの中で一番最初に動いたのは、

「ルシル! ごめん、お昼は先に済ませておいて!」

フェイトちゃんだった。フェイトちゃんも長い髪を揺らしながら走って食堂を後にする。リエイスさんもフェイトちゃんに続こうとしたけど、思い直したみたいで静かに席に座る。

「あれ? あたし、ルシルさんに何か酷いことやったのか・・・?」

「わたしも何かしたのでしょうか・・・?」

アギトとリインが困惑してる。そこにザフィーラが「お前たちの所為ではない」と二人を安心させる。

「問題があるのはシグナムとヴィータだ。今までのセインテストからすれば信じられぬ事だろうが、それをああも笑うのは失礼だぞ。仮にも我々より長く存在し、その存在を懸けて戦ってきた、本来なら敬意を払うべき男だ」

狼形態のザフィーラに窘められたヴィータちゃんとシグナムさんは反省したようで、ルシル君に謝ろうと席を立つんだけど、

「ヴィータ、シグナム、ちょお待ち。今はフェイトちゃんに任せた方がええ」

はやてちゃんに待ったをかけられる。フェイトちゃんとルシル君、二人を想っての事なんだろうなぁって思った。だけど、「お昼ごはん残すんはアカンよ? ちゃんと食べやな勿体ない」違った。ご飯を残す方がはやてちゃんには問題らしい。
ヴィータちゃんとシグナムさんは黙って「はい」と頷いて座り直した。フェイトちゃん。ルシル君の事をお願いします。私たちはお昼ご飯を残さないように、フェイトちゃんとルシル君の分までしっかり食べる所存です(涙)。

「お残しは許しまへんで〜♪」

「はやて・・・ソレ、忍○まの食堂のおば――」

「おば・・・? 続きはなんやろなぁ? なぁ、ヴィータ」

「な、何でもないです(怯)」

目の笑ってない笑顔なはやてちゃんに戦慄しつつ、私たちは黙々と箸を進めた。

††† Sideなのは⇒フェイト †††

食堂を飛びだしたルシルを捜して本局内を駆ける。時折立ち止まって、目を瞑ってルシルの存在を探査する。ルシルをこの世界に留まらせるために行った“対人契約”。その恩恵なのか、目を瞑ってルシルの事に集中すると、ルシルがどこに居るのかアバウトながら判るようになった
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