第一章・その名は邪王真眼 小鳥遊六花(高校一年間)
第四話
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後の晩だった。その日は三人の合格祝いということで、十花がいつもより豪華な食事を作っていた。一見ロボットなNダガーとACトレインもそれを食べているし、食べる事が出来ないボリスも大きさの概念が存在しないので参加している。
「そう言えば、六花とメイが通う高校も、玄が通う高校もここからかなり離れているな。」
ふと、Nダガーが言った。それに十花が答える。
「ああ。だから三人はこれから電車通学と言う事になるな。」
「なるほど。だが、電車の中で悪質な転成者に襲撃されたらどうする?」
「なるほど。言われてみればそうだな。電車の中で襲われたら・・・ん?電車・・・」
その時、一同の視線がACトレインに集まった。
「ん?どうしたんだ、皆?」
急に自分に視線が集まった事に困惑するACトレイン。すると、十花が言った。
「ACトレイン。少し頼みたい事がある。」
「何だ?」
「六花達の通学のために・・・」
「断る!!」
ACトレインが即答した時だった。
ガコンッ!!
十花の投げたおたまが彼に直撃した。
「まだ全部言い切って無いぞ。」
「うぐっ・・・つまり、三人の通学用の電車になれと言う事だろう。」
「そうだが、何の問題がある。」
「私は営業用の車両じゃなくて試験車両。つまり、試作品だ。車内には一応座席もあるが、データ収集用の機器もあちこちに置いてある。」
「なら、その機器を退けて座席を置けばいいじゃないか。」
「「「「うんうん。」」」」
十花の言葉に六花、メイ、玄そしてNダガーも頷く。
「いや、そう言う問題じゃない。」
そこで、ボリスが助け舟を出した。
「試作品には出来たばかりの不安定な技術が多く使われているから、実用性はかなり低い。」
「ああ。それに、私から得られたデータをもとに作られたE331系電車は不具合ばかりを起こして欠陥品の烙印を押されたからな。」
「それ、自分で言って悲しくならんのか?」
ACトレインの言葉にメイがツッコミを入れた。そんな中、十花が彼に尋ねる。
「なるほど。ところで、その欠陥品が不具合を起こした原因は分かっているのか?」
「ああ。今後の役に立てるために、しっかりと欠点を洗い出して・・・」
「なら、そのデータをお前に反映すれば大丈夫だな。」
「オウ・・・」
こうして、ACトレインは三人の通学と帰宅の時に一本ずつのみと言う約束で営業運転をする事になってしまったのであった。
因みに、一本ずつと言う約束なので、三人は朝の遅刻や帰りの寄り道が出来なくなってしまったのは十花の計算通りであったりなかったり・・・
六花とメイは駒王町まで行く玄を見送り、そ
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