最終話「麻帆良祭〜最後の分岐点〜」
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
く叩く。だが、タケルはそれでもその瞬間には飛び上がり、その囲いを抜け――
「……おいおい」
どうにか身を捩り、近くにあった建物の壁をけって方向を転換する。
タケルが一瞬前までいた空間と建築物と、足元の小型ロボすら巻き込んで。いつの間にか現れていた巨大ロボの拳がそれらを全て破壊していた。
どうにか無事に着地したタケルだったが、今度は銃の雨にその身を晒すことになった。慌てて超を庇いながら逃げるように走る。
どうにか建物の影に入り込んだタケルに、続いて空から小型の飛行機がその身を翻す。
「くっ!!」
――ジリ貧だな。
攻撃したくても今現在、その両手は超を抱えるために使われているため今はとりあえず逃げるしかその手段は残されていない。
機関銃部と翼部を刃とした飛行機の突貫攻撃に、タケルは再度跳躍。
上空20Mほどの位置していた、幕を垂らすため浮いていた飛空挺に着地した。
「……よし、って嘘だろ」
安堵も束の間、その高さは丁度巨大ロボの目線だったようで、巨大ロボは大きな口を開け、その中から飛び出した銃口がタケルに向けられていた。
その銃口は、まるで人がすっぽりと入りそうなほどに大きく、ガンツスーツでも防ぎきれそうにない。
またもや逃げ出そうとするタケルの行き場をなくすためか、飛行機型の星人が空を舞って待ち構える。下でも追いついてきた小型のロボ星人たちが待ち構えて銃を向けている。
「……」
それならばとコントローラを作動させ、視界から消え――
「オオオオオオォォォ!!」
――ることは出来なかった。
巨大ロボ星人の咆哮が響くと同時に作動しかけたステルスが小さなショート音とともに故障。
――詰み……か?
ため息を吐き、視界を落とす。謝ろうと超鈴音に向けた視線の先で、彼女はにやりと微笑んでいた。
「……どうした?」
「これ、何カ?」
そういってポケットから取り出した物は2発の強制時間跳躍弾。
「……よし、とりあえず超さんを」
「わかたヨ。じゃあ残りの弾は全部地面において置くネ」
「頼む」
すぐさまポケットから6発の弾を地面に落とし、超は自分の体に弾を押し付け――
――だが、それも。
「オオオオオォォォ!!!」
余りの暴力じみたその咆哮に、全ての弾が砕けた。超の体が竦みあがり、その動きがピタリと止、まった。超自身がダメージを受けていない様子から人体そのものにダメージを与えるものではないことがわかる。
だが、タケルのスーツはその咆哮に反応し、キュウウゥゥという嫌な音と共に液体を流出させた。
「嘘だろ」
呟くと同時、考える前に超を抱えて空に身をなげうっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ