最終話「麻帆良祭〜最後の分岐点〜」
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能性に一瞬で辿り着き、驚きというよりもやはり面倒そうな表情を見せた。
「……キミも、呪文詠唱をできるんだな?」
その指摘は、ズバリ。
「フフ、当然ネ。今から先生を未来へ送る。それからまた呪文詠唱すればまだギリギリ間に合うヨ」
その言葉に、タケルがやれやれと首を振る。
「……」
その余裕のある態度が、超の警戒心を高めていく。
いつでもカシオペアの運用を出来るように身構え、相手の出方を窺う。
――勝負は……次の一瞬ネ。
一向に衰えそうにない超のその心の強さにはタケルとしても内心で舌を巻いているのだが、残念ながら今は敵同士で、そんな場合ではない。
「仕方ない……か」
呟き、初めて超の前で軽く腰を落とし、彼は言い放った。
「もう終わってるんだがな」
――お、かしい……ネ。
黒い拳が腹部に入り、凄まじい威力に弾き飛ばされた。
全ての計画は順調に進んでいるはずだった。
武闘祭を足がかりとして、世界樹の魔力を用いた全世界規模の『強制認識魔法』発動。
最も危険な学園長は原則として手を出そうとしない。よしんば手を出そうとすることがあってもエヴァンジェリンがいるので結局は動けずに終わる。
次に厄介なのはネギも含めた3−Aの実力者達が団結してこちらを抑えにかかってくることだったが、それも懐中時計型タイムマシン―カシオペア―により、最終日より一週間後にならなければこの世界に帰って来れないように設定してある。
まぁ、恐らく何らかの手段で彼等はこの時間に帰ってくる可能性もあるが、それはさておき。今現在は確かにこの場にいない。
最後の障害となるのは魔法教師たちだが、彼等に対抗できる戦力はこちらも2年間かけてきた計画だけあって用意してある。
実際に、用意したロボ軍団で学園長を除けば右往左往しないような人間は2人だけだ。
その二人タカミチ先生、ヤマト先生だけが唯一の脅威。
いや、だがそれすらも本来はこちらの強制時間跳躍弾=B・C・T・Lを用いれば後は隙を突くだけで簡単に除外できる。
……はずだった。
――それなのニ!
「う、く」
黒服の彼がまだ動こうとするこちらを止めようと動き出す。
背後に備えていたカシオペアは一手目から、ギョーンという意味のわからない音が響いた途端に気付けば破壊されていた。
ならば格闘戦だと殴りかかるが、いくら殴ってもこちらの攻撃が効いた様子はない。最初はともかく、疲れも出始めた途中からは一方的に殴られるばかりだ。
――こんな、ところで!
「もう、諦めろ」
彼の存在は予想外すぎた。
独りで、全ての敵を跳ね除け、全て
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