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駄目親父としっかり娘の珍道中
第58話 肉体死しても魂死せず
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決定だな。うん」

 勝手に頷く銀時。だが、そんな銀時の眉間に突如フェイトの持っていたバルディッシュの刃が襲い掛かる。
 あわや間一髪。銀時はそれが刺さる前に両手で白刃取りで受け止める事に成功した。
 もし後数秒遅れていたらザックリと突き刺さっていただろう。

「て、てめぇ……いきなり何しやがる! せっかく人がジョブ選択してやった恩を仇で返す気かコノヤロー!」
「うっさい、駄目人間! 何で私がよりにもよって遊び人なのよ! 此処は普通魔法戦士とかそこ等辺が無難じゃないの?」
「何言ってやがる! てめぇみたいな百合全開の脳内お花畑は遊び人が適任なんだよ! 魔法戦士なんて高等ジョブにつけると思ってること事態魔法戦士に失礼なんだよ。今すぐ魔法戦士様に謝れバカヤロー!」
「うっさい天然パーマ! あんたこそ勇者に謝れ! あんたみたいなのが勇者になったらこの世は破滅するわよ!」
「あんだとこのクソガキ!」

 再び醜い争いが勃発してしまった。片や銀時の頭を割ろうと必死にバルディッシュを振り下ろそうとしているフェイト、もう片方でそれを必死に押し返そうとしている銀時。なんともシュールかつ醜い光景であった。

「おいおい、どうでも良いがまだ嬢ちゃんの話は終わってねぇぞ。お前等まじめに話し位聞けよ」
「うっ!」

 まさかまさかの源外からの説教を食らってしまい銀時とフェイトは揃って大人しくなってしまった。意外な人物からの説教に内心ビビッてしまったようだ。

「さてと、んじゃ続きを話してくれや。たま」
「了解しました。林博士が豹変しだしたのは、一人娘の芙蓉様の先が長くないと知った頃からでした。その頃から林博士は芙蓉プロジェクトにご執心なされるようになり、遂には自分自身をも実験台にすると言う暴挙にまで至ったのです」
「だが、それだけじゃあるめぇ。流山のこった。まだ何か企んでるんだろう?」
「そうです。今の林博士、いえ。伍丸弐號の目的は恐らく、からくりだけの世界を作り出すこと。そうすれば、例えからくりの肉体を持つ芙蓉様も寂しくないと。そう思っているのでしょう」

 淡々と語るたまであったが、その言葉は何処となく悲しげに聞こえた。コピーされたデータとは言え、元は林博士の娘のデータだ。そのデータが豹変した林博士の姿や彼の成そうとしている事に深い悲しみを抱いているようだ。

「やれやれ、娘の為に其処までするたぁねぇ。娘の為に話し相手を作って、永遠の命まで与えて、んで今度はからくりメイド達を使って革命かぃ? たった一人の娘の為に其処まで出来りゃ流石と言えるねぇ」
「銀時はどうなの?」
「あん?」

 唐突にフェイトが銀時に話題を振って来た。

「銀時はどうなの? 貴方は、もし林博士と同じ境遇になったらどうするの?」
「俺が、林博
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