吸血鬼
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見ると村人たちが口々に罵っている。
「燃えちまえ!吸血鬼!」
「何が占い師だ!俺たちを騙しやがって!」
村人の様子を見ているとさすがに胸糞が悪くなってくる。
そんな中タバサは唇を噛むと呪文を唱え、とらわれの機兵もブリザブレイク(弱)を準備する。
タバサのアイス・ストームとブリザ・ブレイクが混ざり燃え盛る屋敷を消火した。
村人たちはその様子を息をのんで見ていたが、我に返り、不満の声をあげた。
「何をするんだ!」
「証拠がない」
厳しい顔つきのタバサが言うと、村人は激昂する。
「証拠?息子がグールだっていう確かな情報があったんだ。息子がグールなんだあの婆さんが吸血鬼だっていう何よりの証拠だろう!」
「見ろよ!吸血鬼は消し炭だ!ざまあみやがれ!」
「こないだ、あんたたちが止めなかったら、もっと早くに解決してたんだ!」
村人の一人がタバサを指差しながら言うがタバサは
「グールの情報を言い始めたのは誰?それに証拠がない」
「もう終わったことだそんなことどうでもいいだろ!」
そして別の村人が
「それに証拠ならあったぜ」
と布っきれが投げ捨てられる。
「そいつが、犠牲者の出た家の煙突にひっかかってた。マゼンタ婆さんの着物の切れ端さ。そんな派手な染めは、この辺のものは着ない」
村人たちは安心した顔で去り始める。口々に使えねえ騎士さまだとかいいながら……
そして村長はぺこりと頭を下げ謝罪した。
俺は最後に他の村人と同じようにさっていく少女を見た。
その後俺たちはとらわれの機兵を還し、部屋で合流したが
タバサは壁際に座り、それを見たシルフィードが落ち込みはじめる。
「なんだか今回わたしたち、あんまり役に立ちませんでしたわね。きゅい」
それを見て俺は。
「シルフィード、まだ吸血鬼は死んでないぞ」
「きゅい!?お兄さまそれどういうこと?」
シルフィードは驚く、そしてタバサも顔を上げる。
「もし婆さんが吸血鬼だとしてグールの情報を漏らすと思うか?」
「漏らさないと思うのね、あ、でも変なのね。グールのこと村人たち知っていたのね」
「他にグールについて情報が流せて、疑われない相手となると一人しかいない」
「それは誰なのね!」
「最後にグールが襲ったのは誰だ?」
「えーと、エルザなのね。運よく無事で良かったの。でも何でそんなこと聞くのね?まさか!」
「シルフィード、落ち着け。そしてタバサ」
俺はタバサを見るとコクリと頷く。
「?どうしたのねお姉さま、お兄さま」
「もうそろそろ来るだろうから俺はシルフィードと森に行っておく。来たら合図してくれ」
コクリと頷くタバサ
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