吸血鬼
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
タバサと合流する。
「アル、村の様子調べた?」
「あぁ、だが有力な情報はなかったな」
村人の噂もちらほら聞いたが誰が怪しいかとか、引越しのことばかりだったし……
「きゅい、お兄さまどこに隠れてたのね?全然わからなかったのね」
「シルフィードたちから少し離れた場所だ。召喚獣でタバサたちの様子を見てすぐに駆けつけられる様にはしていた」
「そう」
「で、これからどうするんだ?」
俺が聞くとタバサはシルフィードを見る。
「ま、まさか……また囮なのね?」
コクリと頷くタバサ。
「お姉さまはほんと、竜使いが荒いのね!」
「いざとなったら俺達がすぐ助けに行く。まぁ囮だからとらわれの機兵は待機してもらうが」
「絶対来て守ってなのね!」
そしてシルフィードが囮となって二時間ほど……
タバサたちは屋敷から細い悲鳴が聞こえすぐに駆けつけた。
俺は先行して悲鳴が聞こえた部屋の外に行く。
そして窓から誰かが飛び出してきた。その後、窓から顔をだしたタバサが遠くに指を差す。
俺は即座に理解し逃げたやつの後を追う。
誰も見ていないことを確認した後、俺は翼を出し飛ぶ。すぐに逃げたやつを見つけた。
目が血走り、口の隙間から牙をのぞかしたアレキサンドルだった。
「メガクール!」
相手の足を凍らせ動きを止める。
俺はすぐビーストランスを取り出した。
地面に槍をさすと槍が伸び俺は相手の頭上に来る。
「如意槍乱れ突き」
下にいるアレキサンドルを槍で雨のように何回か刺し、地面に着地すると同時にアレキサンドルは倒れた。
そして俺は翼と槍を戻す。
その後タバサが追いつき、アレキサンドルを見てから俺を見る。
「こいつはグールだった」
コクリとタバサが頷き。
俺はタバサの指示で土をアレキサンドルに被せ
「始祖よ、不幸な彼の魂を癒したまえ。イル・アース・デル……ウル・カーノ」
錬金で土を油に変え、発火させる。火花を散らしつつ燃えて犠牲者の遺体を灰に変えた。
それを見届けた後。
「そういえばシルフィードは?」
とタバサに聞いたとたん、シルフィードととらわれの機兵がこちらにやってきた。
「お姉さま!お兄さま!大変!村の皆が!」
俺は、タバサたちの少し後方に隠れながら移動しつつ村に向かった。
だがタバサたちが駆けつけたときには、アレキサンドルの母であるマゼンダ婆さんの家は炎に包まれていた。
村人たちが早まってしまったようだ。
だが、なぜだ?アレキサンドルがグールと分かってからあの家は燃やされるはず……吸血鬼が予定を早めたのか?
俺は疑問に感じながらもすぐにとらわれの機兵に火事を消火するように言った後、様子を
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ