105航空隊
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「楓!」
彼女は大島楓少尉。夜間警邏を担当している。
楓が夜間警邏明けに顔を出すなんて珍しい。何時もだったら茉耶と一緒に寝ているはずなのに。
茉耶というのは、楓と一緒に夜間警邏をしている少女で、この部隊の最年少でもある。
「大島さん。もう少し静かに起きてくださいよ」
おっ、眠そうな茉耶が来たよ。
彼女は赤王茉耶少尉。楓と同じく夜間警邏を担当しているんだよ。
「それは気を付けるよ」
「根岸さんと知香さん。おはようございます」
「うん、おはよう」
「おはよー」
二人は仲はいいけど、コンビを組んでいるわけではない。なぜかと言うと、楓が「夜は一人で仕事をしたい」といったからである。楓は扶桑皇国のウィッチのなかでもナイトウィッチとしての活躍が多く、他のウィッチとは夜間警邏をおこなわないようにしている。
「大島さん。まだ昼なんですから寝ておいた方がいいのでは?」
「楓。寝ておきなよ。」
「そうだよ。今日も夜間警邏をやるのだから、十分な休息を取っておかないときついよ」
最近は夜間警邏中に応援要請がくることが多い。そのため、夜間警邏はかなりの体力を必要とするのです。また楓は一人で戦うことが多いので、人一倍体力が必要なのです。
「理恵さん。それは命令ですか?」
「命令じゃないよ。ただのお願いかな」
「楓。理恵はね、あんまり命令とかしないんだよ。命令するのが好きじゃない。とか言ってね♪」
そう、私は命令はあまりしない。たしかに、命に関係するときは命令するかもしれないけど、あとから事情は説明している。
「わかりました。自室に戻ります」
「ありがとう。しっかりとからだを休めてね」
自室に戻る楓を見て、ホットしている私のうしろに楓と同じく夜間警邏をしている茉耶が、外出しようとしていた。
「茉耶。どこにいこうとしているのかな?」
からだを振るわせながらこちらを向く茉耶は少しだけ怯えているようにも見えた。
「茉耶も夜間警邏があるでしょ」
そう。茉耶も夜間警邏に行かなければならない。夜間警邏は普段は一人で行うのだけども、最近は緊急の応援要請が多くなってきたので二人に任せている。
「なら茉耶も自室に戻って寝ないとね♪」
「・・・はい」
私と知香に攻められる茉耶を見ているとかわいそうにも見えるけど、これは茉耶が起こした事なので仕方がない。
『根岸理恵大尉、副司令室に来なさい。繰り返す。根岸理恵大尉、副司令室に来なさい。』
「理恵、なんか悪いことでもしたの?」
そんな記憶はないけど。でもなんか行きたくはない。私の本能が行ってはいけないと考えている。私は何か問題を起こしたことがあったか、再確認し始めた。だが、私の思う
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