イルククゥの救出
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
イルククゥ SIDE
アルたちがワイヴァーンで向かってる最中。
イルククゥは馬車の中で途方にくれていた。
「きゅい、どうしてこうなったのね……」
タバサにお使いを頼まれて、迷って、良い匂いにつられてお肉食べて、それでお金がなくなって、お使いに頼まれた本が買えなくて、お金をくれるって人についていったらその人は人攫いだった。
イルククゥは使い魔の召喚に応じてしまったことを後悔していた。
そして国境に近づいたとき同じく攫われてきた少女たちは、期待からざわめき始めた。
こんな風に、女の子たちが縛られていたら、絶対にお役人が見咎めるはずだと言う声が聞こえる。
イルククゥもそんな会話を聞いてわくわくし始めたが……現実は厳しかった。
人攫いと役人はグルだった。
役人たちの会話を聞いた少女たちは絶望した。
そんな様子を見て、イルククゥは怒りに震えた。
「お、お前たちというひとはー!もう最悪なのね!きゅい!」
イルククゥの怒りに任せて変化の呪文を解こうとしたその時、巨大な竜巻が人攫いたちに襲い掛かった。
「きゅい!?」
びっくりしたイルククゥは呪文の解除を解くのをやめて竜巻が出てきた方を見る。
砂埃が晴れて見えてきたのは
「ち、ちびすけ……それにおにーさん……!?」
遠く離れた魔法学校にいるはずの主人の少女と同じ使い魔の悪魔の青年がそこにいた。
SIDE OUT
タバサが人攫いを魔法で吹き飛ばした後。
ワイヴァーンを還し人攫いたちの前に立つ。
人攫いたちが慌てて頭を呼び始めた。
「あねご!!」
「まったく、だらしがないね。油断するなといつも言ってるだろう?」
「おやおや、あんたは正真正銘の貴族のようだね。連れの男は用兵かい?こりゃちょうどいい。おいあいつ呼んで来な」
頭らしき女性は部下に誰かを連れてこさせようとしている。そして部下が誰かを連れてきた。
筋骨隆々のなぜか上半身裸で特徴的な髪型のむさくるしい男性が出てきた。
「お呼びですか!あねご!!」
「ああ、お前に相手をしてもらいたいやつがいるんだ」
「このブラキにお任せください!で、どいつですあねご!」
「あの用兵の男だ」
「わかりました!」
俺は、あれを相手にするのか……嫌だな。
そういえばさっきから原作にないものが出てきているような……まぁ大丈夫か。
そこで頭の女性が
「さぁそこのメイジのお嬢ちゃんはあたしと決闘してもらうよ」
タバサはいつもと変わらずといった調子だ。頭の女性はそれを見て
「どうしてメイジが人攫いなんかやってるんだ?って顔だね。あんたは貴族のようだから、きちんと冥土の土産に教えてやろう。あたしは女だが
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ