イルククゥの救出
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、三度の飯より騎士試合≠ェ大好きでね。伝説の女隊長のように、都に出て騎士になりたい、なんて言ったら、親に猛反発されたのさ。で、こうやって家を出て、すきなだけ騎士試合≠ェできる商売に鞍替えしたってわけだ」
「ただの人さらい」
「そりゃあ、食うためにはしかたないさ」
「あねご!アニキ!やっちまってください!」
手下の男たちが叫ぶ。頭の女性は首を振る。
「なに、これは騎士同士の決闘≠セよ。順序と作法ってもんがある。さて、正々堂々といこうじゃないか」
「わたしは騎士じゃない」
「騎士試合≠ノ付き合わないって言うなら、あの女たちに魔法を飛ばすよ」
俺たちは仕方なく相手に合わせて一礼する。その瞬間、頭の女性が魔法をタバサに撃つ。
「卑怯者!」
イルククゥが叫ぶ。
しかしタバサは驚くべき反応速度で、横にとんだ。頭の女性が目を丸くしている。
その後、一瞬で魔法を完成させて頭の女性めがけて魔法の矢を放つ。頭の女性が持ってた杖が切り裂かれ、同時にその服を地面に縫い付ける。
俺のほうにも火球が飛んできて、その後ろから剣を持って相手が突っ込んでくる。
俺は、あらかじめ召喚しておいた天使ロティエルに指示する。
「ロティエル!スペルバリア!」
ロティエルが憑依したことで魔法が無効化された、それにブラキが驚いている間に剣を構え。
「一文字スラッシュ」
俺は正面に向かって走り、一瞬で相手を峰打ちする。
勝負は一瞬でついた。
頭の女性は、信じられないといった感じで
「あ、あんたたち、何者……」
「ただの学生」
「使い魔」
俺たちはそう答えた。
人攫いたちと、賄賂を受け取った役人たちを警邏の騎士に引渡し、少女たちを自由にした後、懸賞金をもらったのだが、タバサは半分くれた。そういえば俺、この世界で無一文だった。
そして帰りはイルククゥに乗って帰る事になった。
飛んでる最中イルククゥが
「あ、あの……、おにーさん、タバサさま。どうもありがとう。助かったのね。でもどうしてわたしの居場所がわかったのね」
「あなたの視界を、わたしも見ることができる。使い魔と主人は、一心同体。行き先の見当をつけて、アルの召喚獣で先回りして駆けつけた」
イルククゥは、素直に感激した。同時に、今までの自分の態度を恥じた。
「昨日はごめんなのね。ちびすけとかなんとか、わたしひどいこと言ったのね」
「……」
「そ、その上……、このわたし、本を買うのも失敗したのね」
タバサは読んでた本から顔を上げた。イルククゥは罰を受けると思って目をつむる。そして
「シルフィード」
「え?それ、なんなのね?」
「あなたの名前。
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