決闘と小さな相棒
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。生きるためだしょうがねぇ」
「でも……」
「でも、何よ……」
「下げたくない頭は、下げられねぇ!!」
その言葉と同時に剣を握り引き抜く。
そのときサイトの左手のルーンが光りだした
それから圧倒的な強さを見せつけサイトはギーシュの右横の地面に剣を突き立てた。
「続けるか?」
「ま、参った」
その瞬間見物してたやつらから歓声が届く。
「あの平民、やるじゃないか!」
「ギーシュが負けたぞ!」
そんな声の中俺はサイトに近づき、杖を出して
「癒しの力よ、ファーストエイド」
回復魔法をサイトにかける。すると傷がすべて治る。
その様子に驚いたサイトが
「アルさんってメイジだったんですか!?」
「魔法が使えるだけだ。あと俺は貴族ではないからな」
「そうなんですか。後、ありがとうございます。アルさんが剣を貸してくれたおかげで勝てました。それに傷まで治して貰って……」
「気にするな。俺は自分のしたいようにやっただけだ」
「それでも、ありがとうございました!」
決闘の様子を『遠見の鏡』で見ていたオスマンとコルベール先生は顔を見合わせ。
「オールド・オスマン」
「うむ」
「あの平民、勝ってしまいましたが……」
「うむ」
「ギーシュは一番レベルの低い『ドット』メイジですが、それでもただの平民に後れをとるとは思えません。そしてあの動き!あんな平民見たことがない!やはり彼は『ガンダールヴ』!」
「うむむ……」
「オールド・オスマン。さっそく王室に報告して、指示を仰がないことには……」
「それには及ばん」
「どうしてですか?これは世紀の大発見ですよ!現代に蘇った『ガンダールヴ』!」
「ミスタ・コルベール。『ガンダールヴ』はただの使い魔ではない」
「そのとおりです。始祖ブリミルの用いた『ガンダールヴ』。その姿形は記述がありませんが、主人の呪文詠唱の時間を守るために特化した存在と伝え聞きます」
「そうじゃ。始祖ブリミルは、呪文を唱える時間が長かった……、その強力な呪文ゆえに。知ってのとおり、詠唱時間中のメイジは無力じゃ。そんな無力な間、己の体を守るために始祖ブリミルが用いた使い魔が『ガンダールヴ』じゃ。その強さは……」
その後、コルベール先生が話を引き継ぐ。
「千人もの軍隊を一人で壊滅させるほどの力を持ち、あまつさえ並みのメイジではまったく歯が立たなかったとか!」
「で、ミスタ・コルベール」
「はい」
「その少年は、ほんとうにただの人間だったのかね?」
「はい。どこからどう見ても、ただの平民の少年でした。ミス・ヴァリエールが呼び出した際に、念のため『ディテクト・
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