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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第347話】
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」
嬉しそうな笑顔でそう告げる美冬――だが、本当に良かったのだろうか……。
暗くなる表情を見た美冬が、俺の頭を優しく触れる様に撫でるとゆっくり口を開く。
「……お兄ちゃん? ……美冬が望んだ事だから気にしないでね? ……えへへ、無理かな……ごめんね、お兄ちゃん……」
僅かに涙を浮かべる美冬、そんな美冬の表情を見た俺は――。
「……いや、謝らなくて良いぞ?」
「え……?」
「き、キスしたからって……兄妹仲が悪くなる訳じゃないからな。 ……ただ、本当に後悔しないよな?」
「……大丈夫だよ。 後悔しないし。 皆には悪いことしたかもしれないけど……ね? へへっ、でも黙ってるからバレないよね♪」
普段通りの悪戯っぽい笑みを浮かべる美冬。
そんな美冬の頭を撫でると、美冬は瞼を閉じて気持ち良さそうにする。
「……そういや、美冬の用事って結局何だったんだ?」
「え? ……お兄ちゃんの鈍感。 ……今のがそうだよ」
「うっ? ……って、お前、最初からそのつもりで呼んだのか?」
「良いじゃん良いじゃん! ……美春ちゃん、義理の妹になるんだし少しはお兄ちゃんに私にも構って欲しかったし」
軽く頬を膨らませる美冬に、苦笑を溢しつつ俺は――。
「時間がある時は構ってやるからそう膨れるなよ。 ……さて、用事が済んだなら俺は戻るぞ?」
「あ……う、うん」
ベッドから立ち上がると、美冬もつられたように俺と一緒に立ち上がった。
そのままドアまで向かうと、美冬も後ろから着いてきて――。
「あ、お兄ちゃん?」
「ん? どうした?」
「……ううん、呼んでみただけ♪」
「何じゃそりゃ? ……何てな、美冬」
「う、うん?」
俺の呼び掛けに首を傾げる美冬に、また優しく頭を撫でると――。
「スキンシップならいつでも良いからな? ……き、キスに関しては……た、たまにぐらいなら良いぞ?」
「ふぇ? ……良いの、お兄ちゃん……?」
「あ、あぁ……。 って、お前は嫌じゃ――」
「ないよ? えへへ……なら、たまにしちゃおうかな♪ 何てね、お兄ちゃん。 また明日ね?」
「あぁ、また明日な」
そう言ってドアを開けて部屋を出ると共に俺はその場でドアに背凭れ――。
「……あぁ、遂に妹にまで……俺の見境なし……」
呪詛の言葉を吐きつつ、唇に触れる――まだ唇には妹としたキスの感触が――と。
『……主君は妹君とも接吻を交わすのだな』
『ぉぉぅ……返す言葉も無いよ』
『……むぅ、しゅ、主君の接吻を見せられている私の気持ちにもなってくれ……
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