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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第347話】
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に染めながら――。
「お兄ちゃんは……美冬の事、嫌い……?」
「そ、そんなわけ無いだろ? 家族なんだ、嫌いになるはずないし」
「……なら大丈夫だよ。 両想いだし、キス迄ならお母さん許すって言ってたもん」
……母さん、一体美冬に何を吹き込んだんだよ。
流石にこの膝枕の体勢のままだと本当にキスをしかねないので起き上がろうとするが――。
「ダメだよ、お兄ちゃん? ……美冬の膝にそのまま寝てて?」
まるで子供をあやすような優しい言葉遣いとは裏腹に、膝に無理矢理寝かされる。
力は強いわけではないのだが……自然と逆らう気持ちが薄いのは俺の気持ちだからだろうか……。
「……お兄ちゃん、良いよね……? ……キス……しても」
「……っ。 こ、後悔するからやめとけって……な?」
「……後悔しないもん」
表情からも俺をからかってるという訳ではない事がわかる。
熱っぽい眼差しに僅かに涙を浮かべ始めた美冬に観念し――。
「……わ、わかったよ。 ……でも、それなら膝枕でじゃなくちゃんとするぞ? ……こ、後悔しても遅いからな……?」
「……へへっ、しないってば。 ……お兄――ううん、今だけは兄妹じゃなく……男と女で……何てね」
身体を起こすと、妨害も無くスムーズに起き上がれた。
このまま逃げるという事も出来るが、多分それをやると美冬は一生口を利かない気がする。
ベッドに座り直し、美冬の隣に移動すると小さく身を強張らせた。
「……やっぱり止めとくか? ほら、身を強張らせてるし――」
「だ、大丈夫! ち、ちょっと緊張しただけだもん! お、お兄ちゃん……んっ……」
軽く呼吸を整えると、美冬は顔を此方に向けて上顎を上げると瞼を閉じた。
――妹とキスをする。
そんな背徳感が妙に俺の気持ちを早まらせていくのがわかる。
いけないこととわかっていても、此処でしなければ本当に口を利かないかもしれない。
両肩に触れると、他の皆と同じ様にぴくりと小さく身を震わせる美冬。
ドキドキと高鳴る鼓動とは別に、本当に良いのかという自問自答が脳裏に過る――最後の理性が歯止めをかけてるのだろう……だが。
「……美冬、するから……な?」
「……ぅん。 ……お兄……ちゃ……ん」
小さく俺を呼ぶ声に、最後の理性も何処かへと吹き飛ぶとゆっくりと唇を重ねた。
唇から伝わる美冬の体温がまるで伝染するかのように俺の身体の熱を上げていく。
何度か、軽く浅く口づけを交わし、唇を離すと顔が真っ赤に染まった美冬が――。
「……えへへ、お兄ちゃんとキス……しちゃった……♪
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