危機と白い影 前編
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映し出す。
「これは……タバサの視界か、だとすると……!」
使い魔の力がこんな所で発動するとは……
どうやらタバサが危険な状態のようだ。
「ふむ、どうしたものか……」
タバサのいる所と自分のいる所はかなり離れている。
飛んでいくにしても、時間がかかりすぎて間に合わない。
だが、一つだけ方法がある。
「……まだ実験段階だったんだけどな、しかたないタバサのためだ」
俺は一枚の赤いしおりを取り出し、それを目の前に放るとしおりは浮いて目の高さで止まる。
「発動。テレポのしおり」
その瞬間しおりから青い光があふれ出し、シュンという音とともに光が消えた時、その場には誰もいなくなっていた。
タバサSIDE
私達は先に行ったアル達を追いかけていた。その最中に私達はあるもの達と出合った。
種族は全部で三種類だろうか、一つはゴーレムのようだけど、アルの召喚獣にいた……確かボクスだったろうか?それと似ている。
もう一つは、人のような姿をしているが人でない。額に角が生え顔は赤く尖っている。
獣人とも違うから種族名がわからない。ただ服はアルの召喚獣の一部が同じような服を着ていた。
最後は丸い薄紫の幽霊だ。
その三種が私達の前にいきなり出てきて襲いかかってきた。それも数が多い上に一匹一匹が強い。
「な、なんなんだこいつらは!?」
そう考えてる間にギーシュが混乱しはじめた。
「そんなのわからないわよ!でも確かなのは相手が私達に敵意を持ってるってこと!」
キュルケはそう言いながらも反撃を続けている。
私も反撃をしているが相手は一向に減らない。
そうして反撃を続けていると敵がざわめき始め、それがぴたりと止まると暗闇の奥からゆらりと白い女性がでてきた。
それを見たキュルケがこちらを向く。
「ねぇ、タバサ。これってやばいんじゃない?」
面をかぶり、真っ白な服を着た女性。そしてその周りは凍りつき白くなっている。
杖を持ってないことから魔法ではないと思うが、先住魔法だとするとエルフの可能性もあるが、耳は頭に被った布で隠されていてわからない。
でも、あれはエルフではない。先住魔法でもさすがに呪文は必要だ。相手は呪文を唱えるそぶりすらない。
だとするといったいなんなのか?
……考えている暇はなさそう。敵は動き出した。
白い女性がこちらに手を向けると一斉に敵が襲い掛かってきた。
いくらなんでも数が多すぎる。ギーシュとキュルケも必死に反撃するが傷はどんどん増えていく。
これらの敵を全て倒し終わったとしてもあの白い女性を相手にしなきゃいけないとなるとさすがに私達だけでは勝ち目はない。
では逃げるか……それも無理だろう。周りはすでに
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