慢心、ダメ絶対
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。と言ってもそいつと一緒にクエストをすることはあまりない。
俺は自由が好きだ。
だからテキトーにその場で組むこともある。
だが・・・
「え?お、俺と?・・・か、体は大丈夫なのか?・・・」
ライラは2年程前に討伐系依頼で大怪我を負った。
訂正。俺のせいで・・だ。
「大丈夫だよ。それにさ、あの時の事、なんとも思ってないよ。ユーキのせいじゃないもの。」
あの時、俺とライラは怪物討伐の依頼を受け、現地へ向かった。怪物は30体程いた。ライラとうまく息を合わせ、次々に倒して行った。
魔力もそこそこ減ってたのもあるが、俺は慢心していた・・・だから真後ろに迫った敵に気づくのが遅かった。
その時咄嗟にライラが庇い、怪物の物理攻撃を直で食らってしまった。
俺は魔法陣を貼り、ライラを守りつつ怪物を全滅させた。
泣きながら・・・。
すぐにポーリュシカさんに診てもらった。胃などの内臓が少しやられたらしいから刺激物、例えばお酒やカレーなどといったものを入れるなと・・・。
「いや、俺のせいだ・・・俺が慢心してたから・・・。」
「大丈夫・・・私はもう大丈夫だから・・・」
そう言いながら横から俺に抱きついた。軽いハグである。
ミラはなにも言わずにただ俺たちの会話を聞いている。
「・・・わかった。行こう・・・。」
「本当に??」
「でも今日はもう休め。」
渋々了承したライラは自宅に帰った。
「ライラとペア・・・か・・・」
「大丈夫よ、ユーキなら。」
「ありがとう・・・」
・・・・・・
少し沈黙した後。
「俺も、もう今日は帰るわ。明日に備えて。」
「そう、わかったわ。じゃぁね。」
「おう。また明日。」
お互い手を振って挨拶した後、俺はギルドから出た。
「・・・・・いいなぁ・・・ライラ・・・。」
そんなミラの独り言に気付いたものはいなかった・・・。
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