暁 〜小説投稿サイト〜
流星のロックマン STARDUST BEGINS
憎悪との対峙
22 秋から冬へ
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PCだ。そこを踏み台にして侵入したとなると、そっちのPCのログを見なきゃ犯人のリアルIPは分からねぇ」
「ほんと...それに正規のログイン手続きを踏んで、しかもパスワードを一発で認証しているわ」
「でも仮にIPが分かってもインターネット自体使えなきゃ、犯人が何処からアクセスしてきた何者か分かんないし」

シドウはなんとか2人の話についていっていたが、とうとう若干の差を付けられた。
更に気を抜けば突き放されそうで、マヤの隣に座って解析していた笹塚に声を掛けた。

「なぁ?どういうこと?」
「早い話が直接アクセスするのは無理でなんすよ、かなり重要なシステムなんで普通に誰でも攻撃できるっていう状態じゃマズイんで。でも、もちろんインターネットを制御するだけあって間接的には繋がってるわけです」
「あぁ...そうだな」
「でもそこで働いてシステムを運用してる職員たちはどうしてもネットに繋がなきゃなんないっすから、そこのPCに侵入して踏み台にしてシステムにログインしたってことですよ」
「あ....何となく分かった...気がする」

シドウはいまいちよく分からなかったが、取り敢えずリサとマヤの話に戻った。

「きっとバックドアが仕掛けられてたんだろ。きっと何ヶ月も前から。何度も侵入してキーロガーやローカルネットのホスト数、システムの構造を入念に調べあげてたはずだ」
「そうね。それに間違いなくウィザード級のクラッカーよ。そもそもそこのネットワーク上のPCに侵入するということだけでもかなり難しい、それにCPUのオーバークロックやファンの停止を指示する機械語を操るだけの腕の持ち主....それでこそ『シャーク』とか『ラット』のような....」
「取り敢えず、踏み台にされたPCを解析してみないことには全く話が進まない」
「お前たちの技術でシステム自体の復旧というのは無理なのか?」
「私たちの技術はあくまで解析や攻撃、防御のファイアーウォールなんかのシステムが有る上で発揮できるものです。システムそのものとなると、専門のスタップでないと無理でしょう」

リサはため息をついた。
若干背伸びをして首をパキパキと鳴らす。
そしてマヤは席を立つと、自分のデスクの引き出しを開けた。
そこからMacbook Proを取り出し、管制室を後にする。

「おい!今から才葉シティ庁舎に行くぞ!!何人かついて来い!!」

男勝りな発言で偶然廊下を歩いていたシドウの部下を数人見繕ってマヤは調査に出かけた。
しかしその様子を見てリサは幾つかの感想を抱いた。

「全く...もっと女の子らしくしてもいいのに...」
「恥ずかしがり屋なんだよ。きっとホントはお前よりも女らしかったりしてな」
「...そういえば、あの娘、いつの間にMacbook Proなん
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