来たるはブロンド貴公子とプラチナ軍人(?)……です。
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くらいしか持ち合わせていないんですが……よろしくお願いします。」
次に左目に軍用の眼帯を着けた銀髪少女が喋った。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ。皆、教導くらいなら付き合ってやろう。」
そんな言い回しに加えて少女は言葉を綴る。
「ドイツから来た。日本文化については予習程度なら済ましている。仲良くしてくれればありがたいが……よろしく頼む。ちなみに趣味は―――」
「ンンッ!ボーデヴィッヒ、そのへんでいい。」
わざとらしい咳払いでラウラと名乗った少女の言葉を千冬が遮った。
「了解です、教官。」
「教官は止せ。もうお前の上官ではないだろう?」
「はい……失礼しました織斑教諭。」
「さて、諸君。授業を―――」
『きゃあぁぁぁ〜ッ!』
突如として教室が黄色い叫び声に震えた。
「え、ええ!?」
怯えるシャルル……無理もないだろう。
テンションがMAXになった女子に敵う生物は例外を除いて存在しない。
「男子!3人目の男子!」
「しかもうちのクラス!」
「地球に感謝、太陽に感謝だァァァッ!!」
「ネタが増えた!万歳ッ!薄い本の内容を厚くするわよ!」
「了解です!デュノア×天地!?それとも―――」
「そこは織斑×天地で間にデュノアを挟め。そのほうが三角関係から友情に持って行きやすい。」
「そうね!……て、え?」
ギョッとする婦女子会会長の黒園白百合、その傍らにはいつの間にかラウラが立っていた。
「ふ、私も白百合、黒薔薇。背徳の赤薔薇を愛する淑女だ。」
白百合の目が光る。効果音はキュピィーンだ。
「あなた、なかなか話が分かりそうね!?」
「ああ。」
視線を固定するふたりの少女。
「「同胞よ!逢いたかったッ!」」
彼女たちがガッチリと握手したの理由については今は語るまい。
「……はぁ。またボーデヴィッヒの悪い癖が出たか。」
「織斑先生!?体調不良ですか!?」
人知れず頭を抱える千冬。その背中を真耶がさすっていた。……かなりシュールな光景だったと後に生徒たちは語っていた。
この騒ぎはチャイムが鳴ってもしばらく続いていた。
そして、白百合とラウラの出会いは後にとある騒ぎの発端となることなど誰もが予想もしなかった。
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