『第四十話』〜探求〜
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ば自分たちで二つを合わせ、作りだすことだ』とな」
『それは、拒否するという認識でいいのか?』
「それで間違いはない。まぁ頑張ればヘキサ式を実現出来るんじゃないか?」
『そうなのか?』
「不可能ではないと思う。でも、ミッド式とベルカ式はヘキサ式の一部を引き抜き、簡略化した魔法式だから完全なモノは出来ないだろうがな」
『…どのくらいまでなら再現できると思う?』
「知らん。管理局の技術力次第だろうな」
『そうか……』
「そろそろいいか? 飛行機が出そうなんだ。早く乗りたいんだが……」
『あ、あぁ分かった。上層部にはちゃんと伝えておくよ』
「頼んだぞ。じゃあな」
俺はそう言って通信を切り、荷物の入ったリュックを背負いあげる。
「さて、行きますか……」
全体side
その世界に広がるのは荒れ地のみ。
生命の気配は微塵もないが、何処から叫び声に聞こえるような音、何かの爆発音が空間に響く。
そこは管理局も知らない無人世界。
知る者達はこの世界を『腐敗世界』。その名の通り、全てが腐敗された世界だ。
その世界で――
「ハァアアア!!」
――拓斗は戦っていた――
――ギャァァァアアアアア!!!
――腐敗した異形の存在と。
何故、拓斗がこの世界にいるのか。
答えは簡単、空港にいたのは偽物だからだ。
拓斗は学校を後にしてすぐに『五人仙多異』を使用し、次元世界に転移をしたのだ。
現在、彼の前には腐敗した異形――所謂アンデッド、ゾンビと呼ばれるような存在が襲ってきている。
見ての通り、『腐敗世界』。
命尽き果て、体が腐敗して尚、生を求める亡者達の世界。
「我求むは雷! 怒りを宿し広がる網! 敵に無慈悲な抱擁を!『雷電膜』!!」
拓斗はアンデット達に向かって雷で編まれた網を放つ。
網に捕まった数百のアンデット達は黒焦げになり、灰となる。
しかし、その後ろから大地を覆い尽くす程のアンデッドの大群が押し寄せてくる。
「我求むは光! 白き矢の輝きをもって万物を浄化せよ! 『ホーリーレイ』!!」
さらに拓斗は聖なる矢の雨を放つ。
聖なる力に貫かれたアンデッド達は次々と消滅していくが、アンデッドは未だ星の数ほどいる。
「一体なんでこんなに来るんだよ!? 俺が何かしたのか!?」
[そういうわけじゃねぇ! アンデットしか存在しない世界に普通の生者が入り込ん
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