『第四十話』〜探求〜
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ノ君に話したの。
「―――ってことなの」
『なるほどな………おかしいな』
「へ? おかしいって、なにが?」
どこにもおかしいところは無いと思うけど。
『なのは、良く考えてみてくれ。あの時、拓斗自身が言っていたじゃないか。『今は一人だ』と。『家の事情』というのはきっと拓斗に何かがあったんだろうな』
言われてみればそうなの。でも、理由ってどんな理由なんだろう?
『どんな理由かは分からない。後で僕が聞いてみるよ』
「いいの?」
『構わない。僕も気になってるからな』
それなら、大丈夫かな?
「それじゃ、お願いしていいかな?」
『あぁ、任された』
そして通信をやめて午後の授業を受けるために教室に戻った。
拓斗side
成田国際空港
――ジリリリリリ
「ん? 誰だ?」
成田国際空港で時間を待っている時、突然ケータイのアラームが鳴った(黒電話のヤツ)。
取りだしたケータイを確認すると、相手はクロノだった。
「俺だけど、どうしたんだクロノ?」
『どうしたじゃない。なのはから聞いたが、学校を長期休暇するそうだな』
「あぁ、そうだけどどうかしたか?」
『だからどうしたじゃない! 一体何のために長期休暇を取ったんだ!!』
「仕事だよ。海外への仕事が一度に連続で入ったんだ。学校を休まないと間に合わないんだ」
本当のことだ。今回の仕事はボディガードの仕事が8件、FBIの捜査協力が2件及び犯罪組織の鎮圧が5件、さらに仕事の合間には海外小説の翻訳が3件ある。
『だが!』
「なんかお前らしくないなクロノ。どうした? 何かあったのか?」
『………』
「クロノ?」
俺の指摘にいきなり黙り込むクロノ。再び呼びかけると口を開いた。
『……管理局上層部からの命令だ。『ヘキサ式魔導師・月詠拓斗を管理局に所属、ヘキサ式の技術提供をさせろ』とのことだ』
「………へぇ」
上層部が、ねぇ……
ジュエルシード事件の映像を見たんだろうな。古代ベルカ時代よりも過去から存在していた魔法式、しかも現代の魔法じゃ出来ない物も存在するときた。自分達の支配下に置き、我が物にしたいとか考えているんだろう。
「…それで? お前はこの事をどう思ってるんだ?」
『……僕はあまりいいとは思えない』
そうか……
「クロノ。お前の言う上層部へ伝えておけ『ヘキサ式はお前等の先祖が捨てたものだ。教える筈がない。これはミッドとベルカの二つに分かれる前のものでもある。ヘキサ式を手にしたいのなら
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