第六十八話 秋深しその六
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われたい人いないですよ」
琴乃は眉を顰めさせて先生に答えた。
「私もそうです」
「そうだな、普通はな」
「だからベートーベンやワーグナーみたいな人間にはなるな、っていうんですね」
「普通の嫌われ方じゃなかったからな」
ベートーベンにしろワーグナーにしてもだ。
「まあベートーベンは可哀想なところもあったがな」
「耳が聴こえなかったんですよね」
「最後の方はな」
解剖手術の結果耳の穴が肥大化し硬直し塞がっていたらしい、その原因は梅毒だったのではないかと言われている。
「そうしたこともあったからな」
「可哀想な人なんですね」
「ワーグナーは違ったがな」
ベートーベンより遥かに強かで図太かった、だからこそバイエルン王の援助を得られそれに遠慮なく入り込んだのだ。
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