第百十五話 スサノオ、強いです!その十
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「正面からの戦いの時はこっちの用意が整うまでは仕掛けてこないですね」
「それもあいつの癖だ」
フォーゼが答える。
「あいつは相手と楽しみたいからな」
「だからですか」
「まずは待つ」
そしてだというのだ。
「俺達が戦える状況を整えてからだ」
「それからですね」
「戦って楽しむ」
そうするというのだ。
「だからだ、あえて仕掛けて来ない」
「そういうことですね、だからですな」
「こっちもだ」
スサノオがそうしてくるのならというのだ。
「待つからな」
「じゃああいつが全部出て来てからですか」
「はじめるからな」
「何かそこからですよね」
一誠はスサノオがこちらに来る姿を見ながら述べた。
「スサノオとですね」
「話すからな」
最後の戦いの前のだ。
「それがあるからな」
「お決まりの展開ですね」
「そこを守らないとな」
戦士達の方もスサノオの方もだというのだ。
「暗黙の了解ってやつだ」
「ですね、じゃあ」
「やるからな」
戦い、この世界での最後のそれをだというのだ。
「これからな」
「わかりました、じゃあ」
一誠はフォーゼのその言葉に頷いた、そしてだった。
スサノオを待った、スサノオは海から全身を表し砂浜に出て来た。そのうえでフォーゼ達と対峙しながら言った。
「暫くぶりだ、元気そうで何よりだ」
「あんたもな」
フォーゼはそのスサノオを見上げて応えた。
「相変わらずみたいだな」
「ふふふ、至って気分はいい」
それが今のスサノオだというのだ。
「いい戦いが出来そうだ」
「そうか、しかしこっちはな」
フォーゼはここでこう言った。
「タイマンとはいかないがな」
「君の好きなだな」
「ああ、タイマンは張らない」
それはないというのだ。
「このメンバーで戦う」
「ふむ」
スサノオはキングダークの目で見た、三人のライダーに一誠、それにリアスの五人が彼の前に立っている。
その後ろには他の戦士達がいる、元士郎がそこから一誠に言う。
「おい一誠、勝てよ!」
「ああ、わかってるさ」
一誠はその元士郎に背を向けているが確かな声で応えた。
「こいつに勝ってな」
「この世界では終わりだからな」
「じゃあ気合入れていけよ」
元士郎は再び一誠に声をかける。
「いいな」
「その意気でなければ面白くない」
スサノオも彼等のやり取りを聞いて言う。
「私がこの世界を選んだのは正解だった」
「正直迷惑です」
小猫はスサノオを見上げて彼に言い返した。
「私達の世界は元々色々あったというのに」
「ははは、素直だな」
「はい、正直に申し上げまして」
迷惑以外の何者でもないというのだ。
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