ミノタウロス
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達は貴族のようだから、説明しよう。こっちに来たまえ」
タバサはこちらを見る。
「どうやら普通のミノタウロスではないようだな……警戒はすべきだが行って見よう」
コクリと頷き、ついていくと先ほどの洞窟だった。ちなみに男達とメイジは俺が引きずってる。
とりあえず洞窟に入るには邪魔なので、魔法で眠らせ洞窟の入り口に転がしといた。
洞窟に入ると中は真っ暗だ。俺には見えるが、タバサ達は何も見えないだろう。
するとミノタウロスは何かに気付き。
「おお、君達はこの暗がりでは、歩けないな。これを使うといい」
そういって隅に転がってた松明に着火の呪文を唱え、火をつけて渡してきた。
「じゅ、呪文?ミノタウロスが呪文を使うなんて聞いたこと無いのね!」
「それは奥で話そう」
そして、俺達は進む。
洞窟は予想以上に広く、途中でミノタウロスが鍾乳洞だと説明した。
柱のような石筍が地面から何本も突き出し、天井からは石氷柱が垂れ下がる。松明の明かりに、それらの鍾乳石やむき出しになった石英が照らされ、きらきらと光った。
そして俺達はミノタウロスを先頭に黙々と歩く。
洞窟の壁近くに、石英の結晶がいくつも固まって輝いてる場所があり。
「うわぁ、綺麗なのね!」
シルフィードはよく見ようと近づく、するとミノタウロスが大声で叫ぶ。
「近づくな!」
「きゅい!」
「……いや、すまぬ。その辺りは土がむき出しになってて滑るから危険なんだ。さあ、こっちだ」
俺はその場所を見てから先に進んだ。
さらに奥に進むと、部屋のように開けた場所にでた。そこには雑多なものが運び込まれており、机に椅子、どれもミノタウロス用だ。
かまどもあり、その上でなべがぐつぐつと煮えたぎってる。そしていくつものガラス壜、そして秘薬が詰められた袋、マンドラゴラが栽培された苗床、洞窟の中に作られた実験室だった。
「貴方は……」
タバサがミノタウロスを見上げながら言う
「ラルカスという。元は……、いや、今もだが、貴族だ」
「十年前に、ミノタウロスを倒してのけたという」
「ああそうだ。その私が、どうしてこんな格好をしているのか、気になるだろうな」
そしてラルカスは十年前のことを語った。
まあ簡単に話すと。
退治したミノタウロスの生命力に驚き、その生命力に惹かれた。
そしてラルカスは不治の病だった。余命を使い最後の旅行中にミノタウロスに出会った。
本来は水系統の使い手で、その魔法を使い禁忌とされる脳移植をミノタウロスに自分自身の手で行った。ということらしい。
タバサはその告白に驚いている。
ラルカスはミノタウロスの体になってから、体力、生命力だけでなく魔法も強力になったのでそれか
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