ミノタウロス
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の長い髪に茶色の目、可愛らしい少女だった。
ジジは一瞬タバサを見て悲しそうに口を歪めたが次に大きな杖を見て顔を輝かせる。そして母親らしき女性がタバサに感謝の言葉を言う。
その夜。
俺達は婆さんの家で歓待された。藁にもすがる思いの一家は乏しい食材をはたいて精一杯の料理を作り、タバサの前に差し出す。
タバサはそれに手をつけず、どうやってミノタウロスが生贄を要求したか聞く。母親の方が獣の毛皮を一枚持ってきた。
革の内側に血文字で次に月が重なる晩、森の洞窟前にジジなる娘を用意するべしと書かれていた。
なぜ読めるかって?俺の、ルーンの効果の一つだと思う。
そして予告時刻は明日の晩だった。ちなみに文字はガリア語だ。
この手紙は広場の掲示板に先週張られていて、その際に森に消えていく牛頭の化け物の姿を何人も目撃したらしい。十年前も同じことがおきたらしいが……
その十年前も有り金持って街に討伐してくれる人を探したようだ。そしてラルカスという騎士がそれを快く引き受け、かなり苦戦して大怪我を負いつつも火の魔法を駆使して倒したらしい。
ジジの父がタバサになぜ頼みを聞いたかと聞かれると修行中と答え。ジジの父は実力を見せてくれないかと頼む、娘のためにこんなに小さな子供が犠牲になるのは申し訳ないと。
タバサは立ち上がり呪文を唱え氷の矢を作り窓の外に撃った。外に木でできた柵を支える杭に氷の矢が一本ずつ深々と突き刺さっていた。
正確な狙いと固い木にめり込む威力をみてジジの父は謝罪しミノタウロスを倒してくれと頼んだ。
そしてタバサは寝る前に、十年前も娘の指定はあったか聞くが、当時はただ若い娘とだけだったようだ。
それを聞いた後、俺達は寝室に向かう。
そこでシルフィードがタバサにいかにミノタウロスが危険かを話していたところジジがやってきて、このまま帰ってくださいと私のために誰かが犠牲になるのは嫌だといったが、タバサは貴方一人の問題じゃないといった。
魔法は完全無欠の、奇跡の技だとジジが言うと
魔法は完全じゃないとタバサは答えた。その後、すぐに寝てしまった。
シルフィードは寝てしまったタバサを見て。
「お姉さま、勝算はあるのかしら……」
「俺はあると思う」
「いったいなんなのね?」
「今回の件は少し不自然なところがあるということさ」
「?」
そして俺達も寝た。
翌日、朝が来てもタバサは目覚めない。
結局夜まで寝続けた。
そしていよいよ行こうという時にタバサの隣でシルフィードはぐうぐうと寝ていた。
変化の呪文を使い続けると脳が疲れるため、睡眠の量が半端じゃない。一昼夜寝ただけじゃ寝たり無いようだ。
俺は特性眠気覚ましをシルフィードに飲ませて起こ
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