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蒼の使い魔は悪魔で召喚魔剣士
ミノタウロス
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さずタバサに懇願するが、シルフィードが婆さんの肩に手を置き

「おばあさん、可哀想だけど、ミノタウロスはまずいのね。お姉さまは相当なやり手だけど、今回ばかりは相手が悪いのね。したがって辞退させていただきます」

「そんなにミノタウロスってやつは強いのか?」

俺が聞くと、シルフィードは、首をはねられてもしばらく動く生命力を持ってるだとか巨大ゴーレム並みの力を持ってるとか、刃や矢弾などを受け付けない硬い皮膚、そして狭い洞窟に住むから身軽なタバサは動きを封じられ、よどんだ空気の中で風魔法は威力を発揮できないなど説明してくれた。

店主もタバサはまだ子供だし、一文にもならない仕事を貴族はしないと言う。
金ならあるという婆さんが出した金は三エキューもなかった。

タバサは立ち上がり、店主はその金で命捨てろって方が無茶だと納得。シルフィードはすまなさそうに頭を下げ、村を捨てることをお勧めした。

だがタバサは。

「どこ?」

「え?」

「村の場所はどこだってさ」

その言葉に婆さんは泣き崩れ、感謝の言葉を叫ぶ。

「お姉さま!さすがにミノタウロスはまずいのね!洞窟の中で勝負するしかないのね!お姉さまみたいな風使いには、それが激しく危険なのね!お兄さまならともかく」

タバサは老婆を促しすたすた歩き出す。

「ああもう!知らないのね!穴の中で戦うなんてごめんなのね!シルフィはここで待ってるのね!」と床の上にドスンと座り込む。

店主はそんなシルフィードに同情した。

「行くぞシルフィード。俺もミノタウロスと戦う」

「おいおい兄ちゃん、見たところメイジでもなさそうだがそれじゃミノタウロスに太刀打ちできねえぜ?」

「それなら心配要らない。メイジを倒すほどの化け物だって相手にしたことはある。それでは騒がしてしまってすまなかったな」

俺は勘定を払い、シルフィードを連れて店を出た。

「あの兄ちゃん何者なんだ?」

店主は呟いた。



村に行く途中、婆さんはドミニクと名乗った。
そして俺達はエレズ村に着く。
ドミニク婆さんが村人達に騎士が来たことを伝えたが、村人は、最初は喜んだがタバサを見て。

「なんでぇ……、子供かい……そっちの兄ちゃんが騎士だったらよかったのに」

「こ、子供といったって、騎士さまにはかわるまいよ!」

ドミニク婆さんは言ったが村人は肩を落として、それぞれの家に戻った。
タバサは婆さんを促し、婆さんはタバサに謝罪する。

婆さんの家に着くと、少女とその母親らしき女性が抱き合って泣いていた。婆さんをみて少女が顔を上げ、婆さんは騎士を連れてきたと伝える。

少女はジジというらしい。今回生贄に選ばれたのはこの子の様だ。歳は十七くらい、栗色
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