ミノタウロス
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のね!ほら、中からとってもいい匂いがするのね!」
シルフィードが指差した店に俺たちは入った。
すると店の店主がシルフィードを見て。
「またきやがったか!さっきも言っただろうが。金のねえやつに食わせる料理は無いってね!」
「お金は持ってきたのね!」
「ほんとか?そこの兄ちゃんはいいとして子供を連れてくるのは……」
そこまで言って店主はタバサの格好に気付く。
「へ?貴族?」
「ここにおわす方をどなたとお思いなのね。泣く子も黙るガリアの北花dむぐ!」
俺はシルフィードを止め小声で言う。
「それは言ってはだめだ」
「そ、そうだったのね」
小声で返し。
「なな、なんでもないのね。泣く子も黙るガリアのただの騎士さまなのね」
「とにかく貴族のお客様なら話は別だ。ささ、空いてる席におかけください。貴族さまをお迎えするような上品な店じゃあねえが、この辺りでは割りと評判でね」
店主は次々と料理を運んでくる。
なるほど、シルフィードが反応しただけあって、どの料理もなかなかうまそうだ。
シルフィードはさっそくぱくぱくと食べ始め、俺とタバサもそれに続く。
タバサは食べ始めると速い。小さな体のどこにそんなに入るんだ?と疑問に思いつつ自分も食べてる量が体と比例してなかったり……
そんな中、俺達を見てくる婆さんがいて、こちらによってくる。
シルフィードが気付き尋ねる。
「ん?どうしたのね?」
「騎士さま!騎士さまにお願いがありますのじゃ!」
シルフィードはお腹が空いてるのかと勘違いをしたりしたが。
奥から店主が来て婆さんに怒鳴り、婆さんは黙ってておくれ!と怒鳴り返したが咳をし始めそんな婆さんを店主は殴ろうとしたが俺が腕を掴み止める。
「止めねえでください!」
「かまわない」
タバサが首を振る。
「俺の主人はどうやら婆さんの話を聞くようだ」
俺がフォローする。
だが店主はほっときなせえ!と言うなんでも婆さんは昨日から来る客たちに同じことを話すらしい。
だがタバサは店主を無視して、老婆に話を促す。
老婆の話をまとめると。
エレズ村と言う所で、最近村の近くにミノタウロスが住み着き、若い娘を毎月一人生贄に差し出さないと村人を皆殺しにすると脅してるらしい。
そして婆さんは泣きながら訴えてくる。
十年ほど前にもミノタウロスが現われ、その時もこうやって騎士に頼んで退治してもらったらしい。店主は領主に訴えろというがもうすでにやったが多忙を理由に断られたとか、それを店主は困ったように、最近子供の誘拐事件が流行っているとかで怪物退治どころではないから先にそっちを優先しているのだろうという。
それ以上は婆さんは店主に耳を貸
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