第25局
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と、話は別だ。
噂を話してきたクラスメイトに食って掛かるあかりをよそに、内心では激しく燃え盛り始めていた。
−あの碁が理解できなかった連中が好き勝手言ってるみたいだな…
−なんとも嘆かわしい。己の力量も理解できず、他人を蔑むなど、碁打ちとしてあってはなりません!?
−こりゃ、ほっとくわけにもいかねぇよな。
−当然です、ヒカル、懲らしめてやりましょう!?
「よし、あかり、いくぞ!」
「え、ヒカル、どこに?」
「決まってんだろ、囲碁部だよ!」
「ええっ!!待ってよ、ヒカルっ!」
一般的な中学生にとって、1・2年の年の差というものは非常に大きい。だから、あかりにとって、上級生というのは非常に目上の存在だ。そんな上級生達がたくさんいたあの囲碁部に乗り込もうとしているのだ。あかりとしてはたまったものではなかった。だが、ヒカルはいまさら中学生相手にどうと構えることもない。普段ならヒカルを抑える佐為も、囲碁が絡むと人が変わる。今はヒカルと一緒になって乗り込む気満々だった。
−あーん、もう、ヒカルも佐為も眼が燃えてるよぅ。うぅ、どうしよう…。私じゃ止められないよぅ。
さっきまでのあかりの激しい憤りはすっかり吹き飛んでしまった。もうこうなってしまってはヒカルはとまらない。かといって、ヒカルを置いて帰るわけにもいかない。あかりは気後れしつつも、仕方なくヒカルの後をついて行くのだった。
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