ギャンブラー
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とタバサが頷く。
「続ける」
「ありがとうございます。お嬢様がたのようなお強いお客と、ゲームができることは、カジノを経営するものとしてこの上ない喜びです。どうぞご遠慮なく、勝っていってくださいませ」
心にも無いお世辞言いつつ一礼した。
「ではお席をご用意させていただきます」
タバサは首を振る。
「おや、お気持ちが変わってしまわれましたかな?」
「少し休みたい」
俺たちには豪華な部屋が用意され、タバサはイスに座り本を読む。シルフィードはきゅいきゅいと言いながら。
「まったく……、勝ってるうちが華だというのね」
などと言い始め、タバサは一言だけしゃべる。
「勝ちにきたわけじゃない」
「負ける勝負なんかしちゃだめなのね!」
タバサはこちらを見る。
「分かった。俺が言おう」
俺はシルフィードに小声で話す。
「今回の任務はこの賭博場を潰すことだ」
「きゅい」
「確実にイカサマをしているはずだ。それを見つけ、客に教える。それでこの賭博場は潰れる」
なるほど、と頷く。
「で、お姉さまとお兄さまは早速そのきっかけを見つけたってわけね?」
「俺は念のために勝ってただけだがな」
「ちゃっちゃと任務終わらせて、勝ったお金でシルフィにお肉買うのが裏の任務なのね。忘れちゃだめなのね」
「ほんと肉が好きだな……」
「では、シルフィがイカサマとやらを見つけてあげるのね!きゅい!」
「……このゲームでイカサマを見つけることは、いつもの戦いとまったく違う」
「シルフィだって、お役に立ちたいのね」
「気持ちだけもらう。おとなしくしてて」
それを聞いてシルフィードはあきらめた様子。
「なによなによ。つまんない!ちょっと散歩でもしてくるのね!」
シルフィードは出て行ってしまった。俺はシルフィードを追いかけることにする。
「タバサ、俺は別の方面からイカサマを探して見る。支配人のほうは任せた」
タバサはコクリと頷く。
「勝負事では熱くなった方が負けだからな。気をつけてくれ」
そうして俺は部屋を出てシルフィードを追う。
そして俺はシルフィードに追いつく。
「きゅい!お兄さま」
「シルフィード、タバサの役に立つために行動するぞ」
「ど、どういうことなのね?」
「タバサは支配人とこれから勝負する。だが、確実に負けるよう仕組まれてる。イカサマはやってる側では確実に気がつかないものかもしれない。だから俺たちが外からそれを調べる」
「きゅい!そういうことならがんばるのね!でもどう調べるのね?」
「俺はずっとここのイカサマについて考えていたが、ここでは魔法は使ってい
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