コードギアスR2
0610話
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倉庫に入れてあるからな」
それにギアスといえばピザだろうと、俺にしか分からない事を思わず呟く。
「まあいい、分かった。一緒にピザを食べてやるからさっさと始めろ」
スレイの言葉に頷き、空間倉庫からメギロートを1機取り出す。そして次の瞬間には空中を浮かび上がって足下を通り過ぎようとしていた目標へと向かってサークル・レーザーを放ちながら降下して行く。
「て、敵襲。敵襲だぁっ! 全機迎撃せよ! 車を守れ!」
余程慌てていたのだろう。KMF同士の通信ではなく先頭のガン・ルゥの外部スピーカーからそんな声が聞こえて来る。
「……練度が低いな」
ガン・ルゥのうちの1機がメギロートの角によってコックピットを貫かれているのを見ながらスレイが呟く。
「それも無理は無い。地方だから一応対人戦闘の経験はそれなりにあるだろうが、それはあくまでも対人、よくて対KMFだ。メギロートみたいな虫型の機械を相手にした経験は殆ど無いだろうよ」
中華連邦の地方では時折反乱や暴動が起きる。その理由は様々で、独立を求めての事だったり、あるいは食糧不足だったり、横暴な政府に対するものだったり。それらを鎮圧する為に軍が駆り出されるので対人の経験は豊富だし、反乱や暴動では元軍人が参加している事も多いのでKMFが使われる時もある。
だが、さすがにメギロートのような機体に対する戦闘経験が無いのは当然だろう。いや、この世界でメギロートとの戦闘経験があるとすれば、フランスの戦闘へ乱入した時に生き残ったEUやブリタニアの軍人か、あるいは洛陽の近くにある軍事基地でKMFのパイロットをやっている奴等くらいか。
「ん? サークル・レーザーを使わないのは何でだ?」
眼下で行われている戦闘を見ていたスレイがふと呟く。
攻撃範囲の広いサークル・レーザーを使わずに近接戦闘だけでガン・ルゥを仕留めているのに違和感があったのだろう。
「周囲を一般民衆が囲んでいる状態でサークル・レーザーを使えば、間違い無くいらない被害が出るからな。あるいは攻撃の余波で建物を破壊するか。星刻が行動を起こす時には一般民衆からの後押しが必要だから、ここでメギロートに悪評を被せる訳にはいかないんだよ」
視線の先で、戦闘に巻き込まれるのはごめんだとばかりに方々に散っている一般民衆の姿を見ながらスレイへと説明する。
「なるほど。まあ、確かに民衆の支持というのは大事か。特にこの国の場合は上層部の多くが腐っているからな」
ギアス世界に来て、中華連邦の国内を色々と見て回っただけに実際にその目で腐敗振りを確認してきたのだろう。どこか吐き捨てるようにそう告げるスレイ。
そんな視線の先では、周囲に民衆がいなくなったのを境にしてメギロートの蹂躙が始まっていた。
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