報告と舞踏会
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キュルケは顔を輝かせる。
「そうでしたわ!フーケの騒ぎで忘れておりました!」
「今日の舞踏会の主役は君たちじゃ。用意してきたまえ。せいぜい、着飾るのじゃぞ」
三人は礼をしドアに向かうが俺とサイトは立ち止まる。
「先に行って良いよ」
サイトはルイズにそう言いルイズはサイトを心配そうに見たが頷いて部屋を出る。タバサも立ち止まってこちらを見る。
「アル」
「学院長たちに話し忘れたことがあってな、先に行っててくれ」
「分かった」
タバサは頷き部屋を出る。
そして俺たちはオスマンの方に向き直る。
「何か、聞きたいことがおありのようじゃな」
サイトは頷く。
「言ってごらんなさい。できるだけ力になろう。君に爵位を授けることができんが、せめてものお礼じゃ」
オスマンはコルベールに退出を促す。
「オールド・オスマン。コルベール先生は退出させないでください。これからする話が口外してはならないものなら、俺も一度退出しなければならなくなる」
「ふむ、君しだいじゃな。どうなんじゃ?」
サイトの方に向くオスマン。
「かまいません。別に秘密にしてるわけでもないし」
「ならば、このまま話をしよう」
そしてサイトは破壊の杖が自分の世界の武器であること、自分がこの世界の人間ではないことを話す。コルベール先生は興奮気味に話を聞いていた。
サイトは、破壊の杖を誰が持ってきたか聞くとオスマンは、三十年前に自分を助けた恩人が破壊の杖を持っていたことを話す。
その人はすぐに死んでしまって、二本あった破壊の杖の片方は墓に埋め、もう一本を破壊の杖と名づけ、宝物庫に形見としてしまいこんだと言う。
恩人は死ぬ間際まで、ここはどこだ。元の世界に帰りたいとうわごとのように繰り返したらしい。
サイトはその話に元の世界に帰る手がかりが無いかと思っていたが、結局その恩人はどのようにこの世界にやってきたかもわからなかったようで、そのことを聞いたサイトは嘆いた。
そしてサイトのルーンの話をして一応オスマンも元の世界に帰る方法を探すと言いサイトの話は終わった。そしてサイトはこちらを見る。
「アルさんも話があったんですよね。それじゃ俺はこれで」
「待てサイト、これからする話はお前がいても問題ない。お前がいまからする話をどう思うかは別だがな」
「どういうことですか?」
「まあ、俺は気にしないが一部には一応話しておくべきかなって話だ。そのうちばれるだろうしな。聞くか?」
「聞きます」
「分かった」
「ミスタ・ルベル。召喚された際に話すと言っていたことですね」
「ああ」
「まったく。次の日話す予定じゃと聞いておったが」
「そ
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