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真剣恋にチート転生者あらわる!?
第21話
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悠斗side



月日が経つのは早いものだ。季節は春の装いを見せている。梅の花は咲き乱れ、ソメイヨシノの桜の花の蕾は大きくなっている。あと数日もすれば桜が開花するだろう。
俺は川神市にある別宅の庭で、何時もの様に朝のトレーニングを行っていた。

「はぁ!せい!」

左足を軸にして上段回し蹴りを放つが、イメージしたとある師匠の左手でガードされる。脚を捕まれる前に体を回転させて無理矢理振り抜く。イメージした師匠は素早く離れて距離を取る。俺は体勢を立て直して構える。互いに向かい会う。師匠が腰に付けていた手拭いを手に持った。
(布槍術がくるな!)

次の瞬間手拭いが槍の如く真っ直ぐ突き進んで来た。俺はそれを左拳で迎撃する。嵐の如く手拭いが攻めてくるが、俺はそれをひたすら拳で迎撃する。繰り出す拳の速さで風が起こり地面の芝が揺れる。師匠の布槍術が止んだ。俺は地面を蹴って空中にジャンプして、師匠の斜め上に飛んで素早く蹴りを繰り出す

(無影脚!)

地面に着地する事なく、蹴りを放ち続ける。師匠も拳を繰り出して迎撃するが、徐々に俺の蹴りが師匠の顔面を捉える。
力を込めて放った蹴りが師匠の顔面に深く刺さり、師匠が地面に倒れ消えた。俺は眼を開ける。視界に飛び込んできたはのは、美しく晴れ渡った青空だった。

(ふう。師匠はやはり強いな。イメージを相手に戦ったが、やはりすんなり勝たせてくれないな)

俺は縁側に置いておいたタオルを手に取り、汗を拭き取る。今日は春休み最後の日曜日だ。明日からは川神学園での学生生活が始まる。

(なごみの引っ越しも千秋楽に終わったからな。今はこの広い家に二人暮らしか)

俺は別宅を見上げる。父親が川神に持っていた別宅は、2階建ての大きな家だ。1階にダイニングキッチンがあり、客間が4部屋ある。風呂は何故か温泉が出ている。源泉かけ流しだ。風呂は最大で10以上同時に入れる程の広さがある。何でも昔日本で仕事をしていた時に、部下達と泊まりがけで仕事をする事が多々有ったのが原因らしい。 2階にも部屋が4部屋ある。なごみと俺の部屋は2階にある。なごみは日当たりの良い南向きの12畳程の広さの洋間に住むことになった。俺は逆に日当たりの悪い北側の部屋に住んで居る。広さは15畳程だ。

(まあ、北向の部屋だろうが気にはならないからな。どちらかと言えば広い方が大事だしな)

今の俺の部屋にはキングサイズのベッド、机、デスクトップ型パソコン、アンティーク型訓練室の置物(アンティークの置物に見える)位しかない。閑散とした部屋だ。
テレビ等はリビングに大型の物を設置してある。なごみの自室にもテレビがある。

(俺は自室にテレビがある必要は無いからな。リビングで見れば良いし)

汗が引くまえに縁側の窓を開けて、靴を
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