第20話
[5/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
うだ。今度会った時にでも挨拶をしておけ。それより、義経、弁慶、与一、3人共これから悠斗と戦ってもらう。準備はいいか?」
「え!戦うのですか?」
「・・・・・あら?」
「はっ!30秒もあれば倒してみせるぜ」
義経や弁慶は驚くが、与一は逆に大きく出てきた。
「(悠斗相手に大見得を切るか。まあ、1度殺りあえば実力の差を痛感出来るだろう)そうか。悠斗行けるな?」
「ええ。大丈夫です。武器は無論真剣ですよね?」
「そうだ。刃は潰していない本物の真剣だ。俺が審判をしてやる。お互い構えろ」
俺は両者の間に入る。義経や弁慶は乗り気では無いが、それぞれ武器を構える。与一は既に後ろに下がり、弓を構えていた。
「ルールは簡単だ。相手を戦闘不能にすればいい。武器は真剣だ。金的、目潰しはありだ。だが、相手を殺すなよ悠斗。お前は、キチンと手加減しろ。いいな」
「はい。ヒュームさん。分かりました」
「では、はじめぇぇぇ!」
俺の掛け声と共に戦いが始まった。義経が一番に駆け出し、愛刀の薄緑で悠斗を切りつけた。
「やあぁぁ!」
「甘い!」
悠斗は義経の刀を右指1本で正面から受け止める。義経の表情が驚愕に変わる。左側から弁慶が錫杖で突いて行く。
「はぁ!」
「遅い」
弁慶の錫杖の突きを左足で蹴り払う。悠斗の眉間に神速の矢が迫る。眉間に矢が当たると思われたが、超ギリギリで回避する。わざと矢を引き付けたな。
「おいおい、嘘だろ!?」
「そんなスピードの矢が俺に当たるか!今度は、俺から行くぞ。そらよ!」
「わわ!?・・・う!?」
義経と力比べをしていた指を離す。突然相手の力が消えたので義経が体勢を崩す。悠斗は即座に追撃の一撃を義経の腹におみまいする。義経は握っていった刀を離して悠斗の体にもたれ掛かり、気を失う。悠斗は義経を地面に寝かせて、弁慶と与一と相対する。
「少々なめていました。今から全力で相手をさせてもらいます!」
「次は外さねえ!」
弁慶と与一は、体から常人では耐えられない程の密度の殺気を放つ。だが、それを受けてなを悠斗は平然としている。
(経験の差か。潜り抜けた修羅場の数が違い過ぎる。悠斗は前線で戦い続けていた男だ。対する弁慶や与一はまだ、実戦はおろか訓練以外で戦った事は無い。その差が如実に現れているか)
弁慶が錫杖を構え直す。与一も弓を限界まで引いた。二人とも並々ならぬ闘志を放つ。だが、次の瞬間鍛練場がギシギシと悲鳴を上げた。
「な!」
「う!」
悠斗から鍛練場を覆う程の殺気が放たれる。
建物のあちこちにから鉄骨が軋む音がする。
(む!!危うく、俺まで殺気に呑まれる所だった。たった1年会わなかっただけで
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ