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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第345話】
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纏った女の襲撃者が行ったのもそれだろうし。

 ……新たな境地を目指すために高みに登るという事だと思うが――。


「……セシリア、フレキシブルの特訓か?」

「あ……。 ……うふふ、やはりヒルトさんには感付かれますわね。 BT関連の書籍もお読みになられたのも、わたくしは拝見してましたのよ?」

「まあな、何だかんだで相手を知り、己を知れば百戦危うからずって言うし……多分」

「うふふ。 ……ヒルトさんも昨日見たと思いますが、あの襲撃者……フレキシブルを使っていましたの。 現状ではわたくしがBT適性の最高値の筈なのですが……世界は広いという事なのでしょうか……」


 笑顔で応えるも、どこか無理をした笑顔に思えた。

 ……この問題に関しては俺が助言出来ることはない……適性値自体測ってもいない俺が何を言ってもダメだろうし。

 ――こんな時程、自分の無力さを痛感する。

 セシリアが悩んでる時に何の力にもなれない歯痒い気持ちに、力一杯拳を握りしめるしか俺には出来なかった。

 ……でも。


「セシリア」

「は、はい? 何でしょうか……?」

「フレキシブルに関しては力になれないが。 ……俺で良いなら話ぐらいはいつでも聞くよ。 ……何て、そっちでも力になれないかな、ははっ」


 乾いた笑いが出る。

 本当に大した力になってやれない事が俺の心の中で悔しさでいっぱいになる――だがそんな俺の心情を察したのか、セシリアは――。


「……うふふ、ありがとうございますヒルトさん♪ その時はわたくしの話を訊いてくださいませ♪」


 満面の笑顔でそう応えるセシリアに、悔しい思いが少し軽くなった気がした。

 ……セシリアの力になる所か、セシリアが俺の力になってる。

 ……何だか、力になるって言って逆になってる気がするな。

 苦笑を溢すと、セシリアは不思議そうに俺を見てから釣られた様に笑みを溢した。


「……っと、あんまりセシリアの邪魔をしても悪いしそろそろ慣らし運転始めるかな」

「そうですわね。 ヒルトさん、あのターゲット付近は飛行しないでくださいね? 当たりますから」

「大丈夫、あの付近飛行ではなくまずは地上で色々やるから」

「うふふ。 なら大丈夫ですわね? それではわたくしはまた特訓に移りますので……」


 そう言ってからまたISを纏うとそのまま飛翔し、スターライトmkVを構えて射撃を始めたセシリア。

 いつまでも見ていても仕方ないので、俺も打鉄を身に纏う。

 光の粒子が全身を包むと先程改良したばかりの打鉄を身に纏ったのだが――。


「……盾がでかいな。 後ろに全部移動させるか」


 打鉄の四方を固める様
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