双零と自由VS.漆黒の狂戦士……模擬戦闘 前編です。
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練度だ。セシリアのビットを相手にしている気分で……故に厄介だな。)
カウンターを躱しながら内心で感心したA一夏。しかし、彼の予想外の出来事が起こる。
ドラグーンからの射撃が止み停止したA一夏に向けて―――
「ハァァァッ!」
なんと、春奈が突撃してきたのだ。
「……バカなのか?」
「ストレートに言ってくれますね!」
ビームライフルを撃ちながら距離を詰める春奈は言い返した。
それに対してA一夏は無言でガトリング弾をばら撒き応えた。
「その程度!」
春奈は連続で飛来する銃弾の軌道を読みながらVLスラスターの出力を上昇させバレルロールによる連続回避とビームライフルによる的確なカウンター射撃でA一夏を制動しながら距離を詰めていく。
「……いいだろう、遊んでやる。(的確な射撃だが、故に避けやすい。)」
A一夏はビームを躱し、右手の対艦刀を構えてスラスターを吹かし迫る春奈と取っていた距離を逆に詰めた。
そして、二人は切り結んだ。
ガキィィンッ!
「なにっ!?」
派手な金属音とともにA一夏を弾き飛ばした春奈の、彼女の重すぎる斬撃に彼は驚いた……細い腕からは考えられない怪力にA一夏は久しく冷水を浴びた気分になったのだ。
「なんて馬鹿力だ……演算ミスか?」
『失礼だね、A一夏。ヴェーダの演算に狂いはないよ。』
驚きのあまり、思いを口にしたA一夏に対してリボンズの音声がVR空間に響いた。
「隙だらけですよ?……ドラグーン!」
「チィッ!」
ドラグーンの不規則な射撃は、少しずつA一夏の退路を塞いでいく。ドラグーンの射撃で退路を塞ぎVLの機動性を活かした一撃離脱の重い格闘を仕掛けつつ距離を取りビームライフルの射撃で制動する戦法……通称[鳥籠]に春奈はA一夏を陥れた。
「オォォッ!」
そこに天地が乱入するが、春奈の射撃は彼に当たらない。また、天地も驚異的な直感でビームを潜り抜けてA一夏に格闘戦を挑む。
これは、お互いを信じて連携を取り合う[同調戦線]と言うこの世界でのISの戦法である。
徐々に押され始めたA一夏は内心で焦りを感じていた。
「クッ……(同じ転生者に舐めてかかると痛い目を見る……か。―――クックックッ……いいねぇ。)」
仮面に隠されたA一夏の顔は愉悦に加えて豹のような獰猛な笑みを浮かべている……それは今暫く眠っていた彼の闘争本能が徐々にスロットルを上げていく予兆でもあった。
「―――っ!天地くん、お願いします!(ドラグーンのエネルギーが……仕方ないですね。)」
春奈は一旦下がり、ドラグーン全機をVLを解除した
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