キミがキライだから
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なりかねん。……では、行って来る」
「行ってらっしゃ〜い、なんなら一晩帰って来なくてもいいわよ〜」
「………ねぇレフィア、僕とイングズが図書館行ってる間にルーネスと何話したの?」
「別に〜、あいつからあたしに変な事聞いてくるからしっぺ返してやっただけよっ。アルクゥだって、分からない訳じゃないんでしょ?」
「うん………まぁね。スキなんだろうね、仲間としてだけじゃなく────」
「そっちはそっちでどうだったの、イングズと何か話せたっ?」
「え〜っと、お互い本に夢中になってたからあんまり話してないけど、不意に聞いてみたよ。僕らの事………イングズから見てどう思う?って」
「え、何て云ってたっ?」
「 ───僕の事は、頭の回転が早くていつも助かってるって云ってくれたし、レフィアは言葉が少しキツイ事もあるけど、それはいつも自分達を鼓舞してくれるってさ」
「それであたしの事褒めてるつもり……? で、肝心のルーネスはっ?」
「何か………放っておけない奴とか、云ってたよ」
「 ────それだけ? ううん、いいのよねそれで。けどこうなったら、サラ姫の襲来が怖いわね……!」
「でもそれって逆に盛り上がらない? 障害があればあるほど……とか」
「いいわ、それ!……って、何勝手にこっちが盛り上がってるのかしら。結局本人達次第なのにねっ」
街灯が灯り始めた頃─────
「………捜したぞ、ルーネス」
「ぬあっ、か……勝手に捜しに来んなっての!」
「 ───レフィアに何を云われたか知らんが、あまり気に病むな。言葉は率直でも、レフィアなりに気を遣ってるんだろう」
「そんなんで気ぃ遣われても困るだろ……っ」
「何が困るんだ、云ってみろ」
「わっ、近寄るなって! それが困るんだよ……?!」
「フ……、まるで怯えた子猫だな」
「ああっ、頭に手ぇやるなよ! 子供扱い……ってぇか、そういうのやめてくれ!!」
強く手を払いのけ、背を向くルーネス。
「 ───すまん、怒らせてしまったか」
「いいよ、別に………勝手にキレてんの、おれだし。大体オトコ同士でそういうの、アリなのかよ────」
「 ………、無くもない。兵の中にも、そういう者は居るぞ」
「うはっ、マジで?!」
「私も何人か、そちら側から誘われた事はあるが────」
「いいっ!? 行ったのか、そっち」
「………いや、一応全て断った」
「い、一応って何だ……っ」
「とにかく、そういう事もあるという事だ」
「 ────だったら、例えばもし、おれがイングズの事を………や、悪い! 違うんだ、やっぱそういうんじゃ……っ」
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