そして、光が溢れ出す
ターン6 天上の氷炎と正義の誓い
[4/15]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「明日香らしいね。それで、どうなったの?」
もう薄々予想はつくけど、それでもはっきりと聞いておかなきゃいけない。僕が引き起こしたとまでは言わないまでも、僕のせいで被害が圧倒的に大きくなってることは否めないんだ。せめて今できることは、何が起きたかを正面から受け止めることだけだ。
「万丈目君、いつもとは全然違うデッキを使ってたんスよ。それでも明日香さんは強くて、あと一撃で勝てるところまで行ったんスけど、結局最後には負けちゃって………それから急に、まるで何かに憑りつかれたみたいに光の結社の一員になって、今はかなり上位の方で片っ端から勧誘をしてるみたいッスよ」
「そう……それで、三沢は?」
セブンスターズの時に共に戦った七星門の鍵の守護者最後の一人、三沢大地。正直、三沢まで敵に回られたらかなり難易度が上がるからやめてほしいのだが。
「あ、そろそろですよ先輩達!今日はその三沢先輩が、万丈目先輩にデュエルを挑んでるんです!目が覚めたなら見に行きましょう、もうすぐ始まっちゃいます!」
「三沢が!?」
で、保健室からそう遠くないデュエル場。去年もしばらく寝込んでた僕だからわかるけど、デュエルの際の叫び声やら爆発音やらがドアを開けると聞こえてくる程度には近い。一応防音設備は整ってるから保健室を本気で閉め切ればシャットダウンできるんだけど。なんでも、デュエルの生の音を聞かせることによりデュエリストとしての生存本能を高めて免疫系を活性化させ、強引に傷も病気も治してやろうという理由があるらしい。でもまあ、入院で退屈してる時にぱっとデュエルが見に行けるってのはありがたいよね。
閑話休題。僕たちが駆けつけると、確かにそこには真っ白な2Pカラー版万丈目と黄色いいつも通りの三沢が向かい合っていた。
「そこの貴様、誰が2Pカラーだ!俺は斎王様からの訓示を受けた白の貴公子、万丈目ホワイトサンダーだぞ!」
「げ、聞こえてたの!?」
その声を聞き、三沢もこちらを向く。もう大丈夫だ、ということを伝えるため軽く手を振ると、ほっとした様子で片手を上げて返事した。そして万丈目の方を向き、重々しく口を開く。
「万丈目………お前の目は、ここで俺が覚まさせてやる!天上院君の仇は、俺が取る!」
「ふん、1つ教えてやろう、三沢大地。俺は万丈目ホワイトサンダー、つまりは万。そしてお前の名は三沢、つまり三だ。わかったか、俺とお前の間には、戦う前からすでに9997もの差があるのだ!」
「どこかで聞いたような気がするセリフだな、万丈目。言いたいことはそれだけか?」
「無論。言葉なぞはもう必要ない、斎王様の正しさはこのデッキが語ってくれる」
すっかり変わったような、でも本質的にはそんなに変わってないような気がする万丈目と、上着
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ