そして、光が溢れ出す
ターン6 天上の氷炎と正義の誓い
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いにくいッスけど………」
翔さん翔さん、その態度そのものが僕のせいだって言ってるのとほぼ同義なんですがそれは、とは思っても言わない。これでも翔なりに考えて気を使おうとしてくれてるのだ、ってことにはもう入学して2か月目ぐらいの時には理解できてたし。ただ、こういう時にはできれば、
「私も又聞きだけど、急に外に出た清明を探しに行った時からこうなったみたい」
そう、こんなふうにスパッと言ってくれる方がまだマシだったりするんだよね。ありがと夢想。
「いや、いったんは寮で待ってたんスよ?だけどいきなりアニキと万丈目君が清明に何かあったみたいだって言って外に出ちゃって、それで僕とアニキは清明君を探しに行ったんスけど、反対側にユーノ君を連れ戻しに行くって言ったっきり万丈目君が帰ってこなくて、それで次の日にはもう」
なるほど、少し読めてきた。僕がユーノを追いかけて外に出て、時の魔術師の効果を受けたところでサッカーが救援を求めてレッド寮に。精霊が見える十代と万丈目の二人がそれぞれ僕とユーノを探しにバラバラになったところをその光の結社とやらに狙われたってことか。
…………畜生。
「つまり、だ。一から十まできれいさっぱり全部まとめて僕のせい以外の何物でもないよねーこれ。だいたいわかってきたけど、まだほかにいるでしょ?明日香とか三沢、それに剣山とか神楽坂辺りは今どうしてるの?」
努めて投げやりな口調になって、煮えたぎってる腹の中を表に出さないようにする。自分のことを許せない。どうしてこう、迷惑をかけるんだろう。僕が1人で外に出なけりゃ、こんなことにはならなかったろう。せめて誰かに声をかけておくなり、この事態を回避する方法はいくらでもあったはずだ。下手に自分の感情を爆発させたらどうなるかわからない一方で、それを冷静に見てる自分も心のどこかにいる。もし今心の中にあるものを全部解き放ったら、ダークシグナーになったことで増幅されたらしい心の闇の力も相まってとんでもないことになるだろう。もう、闇堕ちルート待ったなしの一直線。
でも、それも面白いかもね。そう心の中でそっと続け、それに対してまたぞくりとする。
『安心しなさい。心の闇なら私の、地縛神の専門だ。私がいる限り万一そちらでコントロールし損なっても何とかできる』
………お人よしというかなんというか。本当に優しいなあ、この神様。効果も強いし、これで自爆さえしなけりゃ言うことなしなんだけど。っと、また話がずれた。
「まず、神楽坂君はもう光の結社ッス。剣山君はさっきまでいたんスけど、清明君が目を覚ますちょっと前に十代のアニキも心配だから山まで行ってくるドンって」
「明日香は昨日、ショック療法で万丈目君の目を覚まさせてあげるわって言ってついデュエルを挑んだの、だってさ」
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