第六十六話 ゲリラライブその三
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「成程ね」
「そういうことならな」
美優は今度はリーダーとして言った。
「あたし達も楽しむか」
「そうしないとね」
「やっぱりね」
「それじゃあ今回も」
「楽しくね」
四人も美優の言葉に応える、そしてだった。
五人で昼食を楽しんでだった、その時を過ごした。そして運命の時に。
軽音楽部の面々は部室に集まった、そこでまず部長が面々に言った。
「いい、今からね」
「はい、いよいよですね」
「ライブ開始ですね」
「既に用意は出来ているわ」
準備万端整っている、それでだというのだ。
「皆それぞれの服を着てね」
「楽器を持ってですね」
「今から」
「ドラムとか重い楽器はもう現場に隠して持って行ってもらってるから」
この辺りは先生達が『一応は】こっそりとしてくれたのだ。
「だから心配無用よ」
「ギターとかベースを持って行って」
「そのうえで」
「そう、演奏開始よ」
それぞれの持ち場でだというのだ。
「ハロウィンゲリラライブ開始よ」
「わかりました、じゃあ今から」
「服を着替えて」
「楽器を持ってね」
そうしてだというのだ。
「皆それぞれの場に向かってね」
「場所はもう確認したわね」
副部長がこのことを皆に問うた。
「それは」
「はい、もう」
「それも」
「ならいいわ、とにかくゲリラだから」
副部長もこのことを言うのだった。
「服も今は隠してね」
「衣装の上にですね」
「コートを着て」
「そうよ、まあコートでなくてもいいわよ」
隠す服はというのだ。
「瞬時に早変わりも面白いし」
「ああ、紅白みたいにですか」
「あっという間に着替えるんですね」
「そう、それが出来る場合はそれでもいいわよ」
早変わりを使ってもいいというのだ。
「私は出来るけれどね」
「というか部長さんって何気に多芸ですね」
一年生の一人がこうその部長に言う。
「そういうことも出来るんですか」
「昔から着替えるのは早いのよ」
「そのせいもあってですか」
「そう、早変わりもね」
服のそれもだというのだ。
「身に着けてるのよ」
「そうなんですね」
「そう、とにかくね」
部長はその一年生だけでなく他の部員達にも言った、まるで檄を飛ばす様に。
「今からいいわね」
「はい、わかりました」
「今から」
一年生達が応え二年生達もだった。それぞれ借りた服を着てその上からコートを羽織ってそれぞれの持ち場に行く、だがその途中も。
学園の生徒達がだ、彼女達を見てひそひそとこう言うのだった。
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