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覇王と修羅王
合宿編
十五話
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ば、要件を済ましてコンディションを整えさせた方が良いだろう。
 その為には先ず、二人の役割を説く前に訊いておく事が有る。

「じゃあ今日の模擬戦だけど、二人は最初にヴィヴィオ、リオ、コロナの三人を相手する事に成ると思う。二人はチーム戦の経験、もしくは一対多数の経験はある?」
「……いえ、ありません」
「ねー……と思われやす」

 少し含みを持った否定だったが、アインハルトはクラウスの記憶がある故に、知識としての見解があるのだろう。アレクに関しては不可解だが、それらしき体験があるかもしれない、とこの場では前向きに捉えておくことにした。
 だがどちらにしても、経験とまでいかないだろう。

「恐らくヴィヴィオとリオが前に出てコロナが後ろから援護、って形に成ると思うから二人は一対一に拘らないこと。でも、対局図はあたしの予想だから絶対じゃないわ」

 ヴィヴィオとコロナは魔法戦も出来る。リオは初参加なので分からない部分もあるが、GWに配属されているので射撃か一気に距離を潰す足は最低限持ってる筈。だが、あくまで予想の範疇である事が前提なので、恐らく不足の部分も出てくる筈。
 だから二人には歩調を合わせて頑張ってもらいたい、そうティアナは説く。

「へい姐さん、どっちか一対二にするのはあり?」
「それも一つの手だけど、その場合はアレクに受け持ってもらうわ」
「……何故と聞いても?」
「アレクは射撃手段を幾つか持ってるでしょ? 牽制も出来るからよ」
「むぅ……」

 下心を察し楽は許さないとばかりに言うティアナだが、二人を相手する場合はアインハルトよりアレクの方が適役だと思っている。
 射撃手段を抜きにしても、何を仕出かすか分からない相手というのは中々に骨が折れるので、そういった意味でも牽制には成る。倒すとまではいかなくても、十分な一時凌ぎにも成るだろう。

「……ティアナさん、始めに二対一で一人墜として一対一に持ち込むというのは?」
「それでも構わないけど、その場合は必ず早急に成し遂げて、後の一対一でもすぐに墜ちない事が条件ね。それに向こうは三人足踏み揃えてくると思うし逆に袋叩きに遭うかもしれないから、アレクとのチームワークが必須よ。それでも出来る?」
「……それは……」
「元より数で劣ってるから、始めにあんた達が墜とされたら流れは向こうへ傾くわ。だから始めのうちは無理な進撃は控えて、狙える時に狙いなさい」
「……はい、分りました」

 真っ先に数を減らすというアインハルトの言い分は尤もであるが、リスクが大きい。アレクと協力し合いで可能かもしれないが、それは相手にも言える事であり、ヴィヴィオやコロナといった経験者が居る相手の方が練度は高いだろう。
 なのでティアナが二人に課すは、三人を抑えることを念頭に置いて撃
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