第一幕その八
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「なかったわ」
「そうだね、僕のいた街はチャイナタウンもあったから」
中華街がというのです。
「時々遊びに行って食べてたよ」
「中華街ねえ、いい場所よね」
「オズの国にあれば面白いけれど」
ここでこうしたことを言った神宝でした。
「何とか出来ればいいね」
「とはいってもオズの国に来られる中国人は神宝だけだからね」
カルロスは豚バラ煮込みを食べています、様々な調味料や香辛料で味付けされてじっくりと煮られたそれはとても美味しいものです。
「一人じゃ無理じゃないかな」
「ううん、やっぱりそうかな」
「幾ら何でも一人じゃ中華街は作られないよね」
「それは無理だよ」
神宝もこのことについてははっきりと答えました。
「一人では限界があるよ」
「そうだよね、だからね」
「中華街のことは諦めるしかないかな」
「出来たら面白いと思うけれど」
ドロシーも言います。
「問題はオズの国の中国人が神宝だけで何処に作るかよね」
「何処に、ですか」
「例えばエメラルドの都の近くに置くわよ」
例としてです、ドロシーはこう神宝にお話しました。今度はクラゲと胡瓜を小さく切った酢のものを食べています。
「そうしたらその中華街は緑色になるわよ」
「あっ、オズの国にはそれぞれの色がありましたね」
「そう、青に黄色、赤に紫にね」
本当にそれぞれの色でなのです。オズの国は染められています。
それで、です。ドロシーはこのことから神宝にお話するのでした。
「青い中華街や黄色い中華街も出来るわよ」
「青や黄色のねえ。面白いけれど」
それでもだとです、神宝は首を捻りつつ言いました。
「中華街は赤が普通ですね」
「じゃあカドリングかしら」
「そうなります?」
「まあ作られるかどうかはわからないからね」
「少なくとも僕一人では無理ですね」
「ええ、じっくり考えていきましょう
こうしたことをお話してでした、ドロシーは八宝菜も食べました。お野菜を使ったお料理もかなり沢山あります。
そのお野菜を食べてです、モジャボロは笑顔で言うのでした。
「お肉に魚介類だけではないんだね、中華料理は」
「そうなんです、医食同源ですから」
神宝はまた笑顔で応えました。
「それでなんです」
「お野菜も沢山食べるんだね」
「お野菜だけでなく」
「その他にもなんだね」
「漢方薬に使うものも沢山入っていますよ」
中華料理には、というのです。
「ですからとても身体にいいんですよ」
「成程ね、ただ美味しいだけじゃないんだね」
「中華料理は健康のことも考えています」
「それはいいね。ではね」
「はい、どんどん食べましょう」
「こうしてね」
明るくお話してでした、そのうえで。
皆で中華料理をお腹一杯食べました、そし
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