第六十五話 ハロウィンに向けてその十二
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「神聖なものなんだな」
「邪とか魔を祓ってくれるからね」
「じゃあ悪霊とかは力士さんに来てもらったら」
琴乃はこうしたことを言った。
「お祓いしてくれるのかしら」
「少なくともお塩と土俵入りのあれはね」
「効果があるのね」
「そう、お祓いだから」
それでだというのだ。
「いいのよ」
「そうなのね、わかったわ」
「だから力士さんには身を慎んでもらいたいわ」
こうも言う景子だった、ささやかなという感じで。
「何かとあるけれど」
「そうよね、あっちの世界もね」
「角界もね」
「それでもね、神主さんの親戚だから」
神に仕えるからにはというのだ。
「このことは外国の力士さんも含めてね」
「身を慎んで」
「魔を祓ってもらいたいのね」
「そう思うわ。国技館だって」
両国国技館である、日本の相撲の中心地の一つと言っていい場所だ。
「神聖な場所だからね」
「そうなのね、お相撲も奥が深いのね」
「かなり深いわよ」
実際そうだというのだ。
「まあ最近の力士さんってお坊さんとも仲がいいけれどね」
「それ神主さんと一緒よね」
「景子ちゃん達とも」
「ええ、何かこの前八条神社でお坊さん、神父さんと牧師さんついでに天理教の教会長さんと神主さんと一緒になって酒盛りしてたわ」
そうしていたというのだ。
「賑やかにね」
「宗教ごっちゃね」
「同業者の寄り合いよ」
それになるとだ、琴乃に答えるのだった。
「それよ」
「同業者だからなの」
「それ普通になのね」
「そう、日本ではね」
あくまで日本限定だ、だが日本ではというのだ。
「それが普通だから」
「お坊さんと力士さんが一緒でも構わないのね」
「その辺りは」
「いい加減かも知れないけれど」
だが、だ。それでもだというのだ。
「相撲部屋でもクリスマスはお祝いしてるでしょ」
「景子ちゃんのところでも?」
琴乃は景子自身にこう問うた。
「そういえばクリスマスお祝いするって言ってたわね」
「というか教会が忙しいと」
「助っ人に行くのね」
「同業者だからね」
これに尽きた、全ては。
「そうするわ」
「そうなのね」
「そう、日本だから」
それ故にというのだ。またしても。
「だからケーキを食べることも普通よ」
「そういうものね」
「そうそう、クリスマスな」
クリスマスの話をだ、美優はここでしたのだった。
「何するかだよな」
「何かって?」
「だからさ、 何かをするだろ」
こう言うのだった。
「うちの部活でも」
「ライブとか?」
「ああ、色々文化系部部がやるしさ」
クリスマスだからこそだ、そうするというのだ。
「それは当然だろ」
「そうね、じゃあ明日部長さんに聞いてみましょう」
琴乃
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ