第四章
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って澱んでる」
そうだというのだ。
「ヤクザかゴロツキだな。そうだろ」
「俺はな、あの漫画のな」
「ほら、さっさとゴミをなおせ」
親父は糟屋の言葉を聞こうとしない。聞く価値もないというのだ。
「いいな」
「くっ・・・・・・」
こうしてだった。糟屋は親父にゴミをなおさせられた。それを見た者達は彼を嘲笑い言うのだった。
「因果応報だな」
「全くだよ」
こう言って嘲笑するのだった。これが彼の末路だった。そして一年後。
道で行き倒れの死骸があった。死因は餓死だった。みすぼらしい身なりと顔のその男が誰なのかはわからなかった。しかしその死骸が餓死だったのはわかった。糟屋の姿を見た者はそれ以降いなかった。このことも確かなことだった。そしてそれを悲しむ者も残念に思う者もなかった。誰一人として。
蛮人 完
2011・1・24
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