戦いのあとはスイーツ日和!?……コラボその2です。
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幼少の頃からある痣。
彼女の、春奈の白い背中を汚す黒い鳥の翼のような痣。それが大きくなっているのだ。
「春奈……お前は一体何者なんだ……?」
「……わからないよ、千冬姉。私がなぜここにいるのかが。」
それを聞いた千冬は何も言えなかった。否、かけるべき言葉が見当たらなかった。
初夏の訪れの近づく季節に起こった奇妙な出来事であった。
●
○Noside
その翌日の日曜日。春奈はRCI社にいた。
「いつ見ても大きい会社ですね……ここは。」
「そうだな。そんだけの大企業ってっことに違いはないだろう?」
春奈はどこか憂いを帯びた表情をしていた。昨日の晩の出来事は千冬が口を封じた。
『今回のことは忘れろ。私も見なかったことにする。―――いいな?口外するなよ?』
と念を押されていた。千冬は春奈にかかる危険を先に封じることにしたのだ。
春奈が特異な存在であると分かればその身に降りかかる火の粉は自ずと激しくなるだろう。―――と予測したのだ。
「とにかく、転生者ってことがバレなかっただけ儲けもんだと思えよ。」
「……はい。」
天地が話しかけてもうわの空、もしくは返事を返すだけの春奈に彼は手を焼いた。
「気持ちは分からなくもない。でも、気にしすぎだ。」
「……」
「春奈、いいか?俺たち転生者には何らかの役目がある。」
「千冬姉に嘘をついてしまいました……それが……」
「さて、着いたぞ。―――今は忘れろ。客がいるとも言っていたしな。」
天地は春奈の反論を封じた。それ以上喋るなという雰囲気とともに。
「分かりましたよぅ……。」
少々むくれながら春奈は指示に従った。
そして、数分後。
「キャアァ〜!―――束さん!やめてください!……怒りますよ!?」
「にししし、はるちゃんの悲鳴は可愛いね〜。束さん全然聞いてても飽きないよ。」
何故か服を脱がされて前をタオルギリギリで隠す春奈。……どうしてこうなったと彼女は内心嘆いていた。
「生体データを取らせて欲しいのだよ束ねさんは、クリスタルハートと深層同調した人間ははるちゃんが初めてなのだよ〜だからこそ生体データを取らせて欲しいの。」
「嫌です!」
「……君は何をしているんだい!?篠ノ之束!?」
部屋に入ってきたリボンズはその惨状に驚いた。なにせ春奈が全裸(タオルで前を隠している)でそれを束が追い回す状況である。
「お〜リボくん遅かった〜……ぶへっ!?」
束の顔にリボンズの完璧なドロップキックが炸裂。束は一撃で沈んだ。
「―――と、思っていたのかな〜?」
「相変わらずデタラメな身体能力だね、君は!」
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