暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第343話】
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話
ぁ、まあどうしても大きくしたいなら胸筋鍛えるといいかもな」

「そ、そっか。 ……てか妙に詳しいわね、あんた……」


 怪訝そうな表情と共にジト目で見てくる鈴音。


「美冬の受け売りだからな。 ……いや、美冬も母さんから訊いたから実際は母さんからの受け売りか」

「ふ、ふぅん? べ、別に興味は無いけど……き、胸筋鍛えるのは操縦者に必須科目だったような気がするから今日からやろうかしら……。 あ、あくまでも身体を鍛える為なんだからね!? 勘違いしないでよ!?」


 何故か顔を赤らめながら指差して言う鈴音。

 別に胸筋必要なら俺に断りを入れなくていいんだが……。




「さて、ご飯も食べたしそろそろ作業に戻るかな」


 そう言って立ち上がり、食べた料理の皿を片付け始める。


「へ? も、もぅ行っちゃうんだ? ……せ、せいせいするわ、アンタが居ない方が早くご飯を食べられるし」


 窓側へと視線を移してそう言う鈴音。

 今の言葉は鈴音の本心では無いかもしれないが、敢えて意地悪く答える。


「悪かったな、俺が居て」

「へ……? あ、ち、違うの……ほ、本当はそんなこと思ってないから……か、勘違いしないでよ、ばかぁ……!」


 何故か少し涙目になる鈴音。

 俺の声色で怒ったと勘違いしたのかもしれない。

 ……やっぱり、鈴音が言ってた気になる奴って俺なのだろうか?


「ふふっ、冗談だよ冗談。 別に怒ってないさ、これぐらいで怒ってたなら俺毎日怒ってるぞ?」

「そ、そぅなんだ……良かったぁ……。 ――か、勘違いしないでよ!? あ、アンタと仲が悪くなったら美冬とも顔を会わせ辛くなるだけなんだからね!?」

「わかってるって。 んじゃ、またな鈴音」


 そう言って立ち去ろうとすると、後ろから呼び止められる。


「ま、待って!」

「……? どうした?」

「……あ、アタシが時間取れたらさ。 か、買い物に付き合ってよ……良いでしょ?」

「あぁ、構わないぞ? 断る理由も無いしな」

「や、約束だからね!? じ、じゃあね……」


 その言葉を背に受け、食器を返すと俺は食堂を後にした。

 ……デートに誘われたと思えば良いのだろうか?

 ……まあ、まだ答えを決めるのは早計だろうから見極めないといけないが。

 そんな事を考えながら、雅の待つIS整備室へと足早に向かった。
[8]前話 [9] 最初 [1]後書き [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ