第3章
月光校庭のエクスカリバー
第58話 不穏な気配再びです!
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セーに惚れた時期の写真を中心に見ていた。
「そう言えば貴方達は小さい頃からイッセーと一緒にいたのよね?」
「ええまあ」
「明日夏とはもう十年以上の付き合いになるんだな」
「そうなるな」
そうなると随分小さい頃からコイツとつるんでたんだな。
部長達は今度は俺達の写真も見だした。
「これが小さい頃の明日夏ね。この頃から無愛想なのね貴方」
「ほっといてください」
「千秋ちゃんもかわいいですわね。それにしても、イッセー君とのツーショットがいっぱいありますわね」
「……ううぅ…」
「……鶇先輩、この頃からすでに大きかったんだすね。
………寝る子は育つ……」
「?」
「燕ちゃんもかわいいです」
「……あ、ありがと…」
と言う感じで各々の感想を聞かされた。
「あれ?ねえイッセー君、明日夏君?」
「ん?」
「何ですか?」
鶇が中学時代の写真を指差して聞いてきた。
「この猫ちゃんは?」
そこには、中学生のイッセーとそのイッセーに抱きかかえられている一匹の子猫が写っていた。
「イッセー、猫を飼っていたの?」
「ああいえ、その子猫、迷子猫で一時期明日夏の家で面倒を見てたんですよ。もう持ち主の所に行きました」
あの時のか。
元気にしてるんだろうか。
その後もアルバム鑑賞会は続いた。
「……アルバムでここまで盛り上がるとはな」
「全くだぜ」
「ははは、僕達の知らないイッセー君達が見れるからね」
「クソ!お前は見るな!」
イッセーは木場からアルバムを奪おうとするが、木場は軽やかに避けていた。
イッセー自身も諦めているのか本気で奪いに行ってなかった。
「……ねえ二人とも、この写真だけど?…」
『ん?』
木場がある写真を指差して聞いてきた。
写っていたのはかなり幼い頃のイッセーと俺、それから栗毛の子が写っていた。
「ああ、その男の子、近所の子でさ、よく一緒に遊んだんだ。親の転勤とかで外国に行っちまったけど…う〜んと名前は何て言ったっけ、え〜と確か…」
思い出せないイッセーの代わりに答えよとしたが、木場の視線が栗毛の子ではなく、別の物を見ているのに気付いてやめた。
「ねえ二人とも、この剣に見覚えある?」
木場が見ていたのは写っている俺達の後ろに立て掛けている一本の剣を見ていた。
「いや」
「俺も。何しろガキの頃だし」
俺はふとその子は父親が聖職者だったのを思い出し、その剣の正体についてある可能性に至った。
「……こんな事もあるんだね…」
不穏な気配がまた出てきたな。
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