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星の輝き
第20局
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「さて、今日の授業もおわりっと。あかり、帰ろうぜ」
「あ、待ってよ、ヒカルっ!」
 
 今日も、何事もなく中学での1日が終わろうとしていた。
ようやく家に帰って碁が打てると、ヒカルの気分は浮かれてきていた。いつものヒカルだった。
 遅れているあかりを待つためのんびり廊下でたたずんでいたヒカルは、塔矢アキラの後姿を見かけた。そういえば、と、声をかけた。

「塔矢、親父さんおめでとうなっ!」
「え?」

 突然声をかけられたアキラは、何気なく振り向いて、固まった。

「え、じゃなくて、4つ目のタイトルだよ。十段獲得。これで、名人、天元、碁聖とあわせて四冠だもんな、さすがだな!」
「あ、ああ…。ありがとう…。」

 突然の遭遇に、アキラはまだ固まっていた。

「なんだ、意外とそっけない息子だな。でも、やっぱりお前の親父さんはたいしたもんだよなー」

−いえ、そっけないというか、混乱してるだけだと思いますけど…
 あっけらかんとしているヒカルの様子に、ちょっとあきれる佐為。

「ヒカルお待たせー!さ、帰ろ!あ、アキラ君!!…こ、こんにちは…」
 
 ヒカルに合流しようと廊下に出てきたあかりは、アキラが一緒にいることに戸惑った。
そっと佐為に目を向けるが、佐為はただ首を振るだけだった。

「あかり、遅いぞ。んじゃ、帰るか。またな、塔矢!」
「さ、さようなら」

 あかりが来たのを見て、あっさりと帰り始めたヒカル。なんとなく気まずい思いを抱えつつも、アキラに軽く挨拶をして、ヒカルを追っていくあかり。


「…あ、え、ああ、さ、さような…らじゃない!ちょっとまて、進藤、何でお前がここにいるんだっ!」

 ようやく再起動したアキラは、帰ろうとしていたヒカルの肩を抑えながら声を荒げた。

「え?何でっていっても…。ここ、オレの学校だから?」

 突然様子が変わったアキラの様子に戸惑いつつも、ヒカルは答えた。

−…やっぱりこうなりますよねえ…。
「…まったく、ヒカルったら…。」

 二人の喧騒を横に見つつ、あかりと佐為はうなだれていた。


 

「まさか、君たち二人と同じ学校だったなんて、思ってもいなかったよ…。知っていたなら、もっと早く声をかけてくれればよかったのに」
「えっ!イヤー、オレ達もお前が一緒だなんて知らなかったからさ、ハハハ!」
−なんとまあ、しらじらしい。ヒカル、ホントとぼけるのになれてきましたねー。
−おまえのせいだ、おまえの!

 アキラの混乱が収まるまでには若干の時間を要した。

あの、進藤ヒカルと藤崎あかりが同じ学校の同学年だった。
自分を打ちのめした相手。そして、自分が追いつかなくてはいけない相手。

 それが、こんなにもすぐそばに
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