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銀河転生伝説 〜新たなる星々〜
第34話 マールデルタ星域追撃戦
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体が追い付いてくるのも時間の問題であった。

また、特に執拗な追撃を行ったのがロメロ・フォン・バルタン大将の部隊であった。

「デュフフ……ここで活躍すれば俺の野望にまた一歩前進する。この好機(チャンス)を逃す手はないな」

彼の言う野望とは、もちろん帝国宇宙艦隊の全艦を痛艦にすることである。
周囲の幕僚たちとしては、そんな野望に手を貸したくない……というより達成されては困るが、さりとて手を抜く訳にはいかないので嫌々ながらも己の職務を全うしていた。

「よし、今こそ皇帝陛下より賜ったこの兵器の出番だ。宇宙用パンジャンドラム、射出用意!」

「か、閣下。本当にアレを使われるのですか?」

「もちろんだとも。今使わずにいつ使うというのだ? それに、これは勅命だぞ」

バルタンの言う通り、宇宙用パンジャンドラムの使用は皇帝アドルフの勅命を得ていた。
流石に皇帝の勅命とあれば、使用する他ない。

「ゆけーパンジャンドラム!! 男のロマンを現実にするのだ!!!」

バルタン艦隊より、複数の宇宙用パンジャンドラムが射出された。
しかし……

「パ、パンジャンドラム……全て敵の対空砲火にて撃墜しました………」

「あ、あれ?」

想定外の結果に、バルタンは間抜けな声を上げる。
幕僚たちの視線もどこか冷たい。彼らからすれば、この結果は当然の帰結であった。
単にバルタンが(あと皇帝も)バカなだけである。

「コ、コホン。あ〜……付かず離れずの距離を保ちつつ長距離砲にて砲撃せよ。敵艦を撃墜する必要はない。損傷艦を量産して行き足を鈍らせるのだ」

慌てて、取り繕うバルタン。
指示の内容そのものは間違っていないが、冷めた空気は元に戻らない。

それでも、バルタンはその天性の才能を生かしてルフェール軍の行き足を削いでいった。
『天は二物を与えず』その言葉がピッタリと当てはまる男、それがロメロ・フォン・バルタンである。

・・・・・

帝国軍の一部隊にてアホみたいな事が行われていたが、ルフェール軍としてはそれどころではない。
執拗な追撃と傷ついた味方艦の存在で行軍速度は遅れに遅れ、このままでは帝国軍の大部隊に再補足されるのも時間の問題であった。

「仕方ない、総司令部が盾となって見方を逃がす」

アルベインは決断を下す。

「我が第二特務艦隊も援護します」

そこへ、第二特務艦隊のエリザ・ウィッカム中将より通信が届いた。

「だが、ウィッカム中将!」

「私はこれまで負け続けました。ウェスタディアに負け、銀河帝国に負け……遂には祖国が滅亡しようとしている。私は、これ以上耐えることができないのです!!」

「………了解した。貴官にも加わってもらう」

ウィッカムの気持ちを
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